Logic Pro Xの新機能『スマートテンポ(ファイル・テンポ・エディタ)』の使い方

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最新のLogic Pro X 10.4の新機能『スマートテンポ(ファイル・テンポ・エディタ)』。

プロジェクト(製作中の曲)のテンポ(BPM)とは異なるオーディオリージョンを、自動で「テンポ合わせ」してくれる機能です。

Ableton Liveの「ワープ機能」のようなものと言えば分かりやすいでしょうか。

  

この機能を使うと、曲中に使用したいオーディオ素材を、トラック領域にドラッグアンドドロップするだけで、自動的に曲のテンポ(プロジェクトのテンポ)にバッチリ合ったオーディオサンプルが出来上がります。

ハウスやEDMなどのダンスミュージックを扱う方にとっても、非常に便利な機能です。

  

もちろん今までのLogicでも、テンポ情報が書き込まれているApple Loopsのオーディオファイルなら、プロジェクトのテンポに自動的に合わせることができました。

それが、このスマートテンポ機能により、外から持ってきたオーディオ素材でも、Apple Loops的な感覚で使用することが可能になりました。

 

ようするに、プロジェクトのテンポや製作中のトラックのBPMと同期した「ループ用音源」が簡単に作れちゃうワケです。

 

これは凄い進化!

こうした機能は、Ableton Liveの得意とする分野でした。

LiveとLogicを両方使用している場合、曲のテンポに合ったループ素材の制作は、Liveでやっている方が多かったのではないでしょうか?

(今までのLogicでもFlex Time機能を使って手動で調整していけば、出来ないことはありませんでしたが、結構面倒な作業でしたよね。。)

 

今回はその超絶便利なスマートテンポ機能の使い方を、(忘れっぽい自分用の備忘録として)メモしておきます。 

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 Logic Pro Xの『スマートテンポ』の使い方(主にダンスミュージック用)

以下に3つの方法を紹介していますが、通常の場合は、⑴番のみ知っていればOKです。

  

⑴ リージョン・インスペクタの「Flex とフォロー」オンにしてスマートテンポ機能を使う方法

EDMやハウスなどのダンスミュージックの場合は、プロジェクトのテンポ(製作中の曲のテンポ)に、オーディオ素材のテンポを合わせるのが一般的です。

その逆(オーディオ素材のテンポにプロジェクトのテンポを合わせる)場面はあまりないと思います。

したがって、今回利用するスマートテンポの設定は、「プロジェクトのテンポにオーディオファイルのテンポを合わせる」にします。

  

コントロールバーのディスプレイにある「プロジェクトテンポのポップアップメニュー」で、「KEEP – プロジェクトのテンポを保持」(プロジェクトのテンポにオーディオファイルのテンポを合わせる設定)を選択しておきます。

 

次に、オーディオトラックを作成します。

 

オーディオトラックを作成後、そのトラックが選択された状態で、リージョンインスペクタの表示を見ると、「Flexとフォロー」と言う項目が現れます。

 

「Flexとフォロー」をクリックして、「オン」か 「オン+小節を揃える」もしくは「オン+小節とビートを揃える」を選択。

どれかはその時々のお好みで。わたしは「小節」と「ビート」(ビートマーカーに合わせる)まで揃えてくれる「オン+小節とビートを揃える」を使うこと多いですが、まだ試行錯誤しています。)

 

使用したいオーディオ素材を、その作成したオーディオ用のトラックにドラッグアンドドロップします。

 

すると自動的に、そのオーディオファイルは、プロジェクトのテンポに追従したリージョンになります。(自動的にスマートテンポの機能が効いている状態になる。)

以上の操作で、ほとんどのオーディオ素材がプロジェクトのテンポに合うようになるはずです。

 

ちなみに、この操作を一度でもを行うと、同じプロジェクトの場合は、上記の設定を再度行わなくても、テンポを合わせたいオーディオ素材をトラック領域にドラッグアンドドロップするだけで、プロジェクトのテンポにオーディオ素材のテンポを自動で合わせてくれるようになります。

  

この作業後、(テンポが合った状態で、)Flex機能をオフにすると、オーディオ素材のテンポはプロジェクトのテンポに追従しなくなります。これは、Flexの機能が非破壊的なものだからです。Flexによる結果を実際に固定化するには、バウンス機能を使用する必要があります。

 

 

⑵ プロジェクト設定画面で事前に設定しておく方法

プロジェクトを作成した状態で、『スマートテンポプロジェクト設定』の『”Flexとフォロー”リージョン設定のデフォルト』のセクション(下の画像を参照)にて、事前にFlex Timeの設定をしておくと、Logic側でFlex Time機能を用いたストレッチとコンプレスを自動でやってくれるようになります。

 

以下の画像のように、コントロールバーのディスプレイにある「プロジェクトテンポのポップアップメニュー」をクリック。

 

「スマートテンポプロジェクト設定…」をクリックで、『 ”Flexとフォロー”リージョン設定のデフォルト 』の設定画面が呼び出せます

 

以下の画像のように、「読み込んだオーディオファイルの設定:」の部分を「オン+小節を揃える」もしくは、「オン+小節とビートを揃える」を選択。

新規のリージョンの先端までトリムを選択すると、調整時にリージョンの先端がトリムされて綺麗に収まるようになります。

  

出来た!

  

この設定はプロジェクトごとに行う必要があります。Logicのデフォルトの設定として固定化することは出来ません。

  

⑶ 手動でスマートテンポを設定することも可能

上記の⑴と⑵の方法以外に、手動でスマートテンポを使ってオーディオファイルを調整する方法があります。(手順が違うだけで、⑴と⑵とやっていることは変わりません。)

 

まず、オーディオ素材をLogicのワークスペースにドラッグアンドドロップ。

 

次に、オーディオ素材のFlex機能をオンにする。下の画像のように、2箇所をそれぞれクリックしてオンにする。

 

次に、ワークスペース上の該当のオーディオファイルをクリック。

画面下半分が以下の画像のようになるので、「ファイルテンポ」タブを選択し、真ん中にある「解析」ボタンをクリックして解析開始。

 

解析が終わったら、下の画像のように、ファイル・テンポ・エディタが開かれた状態になります。

 

下の画像のように、該当のトラックが選択すると、リージョンインスペクタの表示に「Flexとフォロー」と言う項目が現れるので、そちらをクリックして、 「オン」か「オン+小節を揃える」もしくは「オン+小節とビートを揃える」を選択。

 

そうすると、下の画像のように、プロジェクトのテンポと合ったリージョンが完成します。

  

*やっていることは、(手順が違うだけで)⑴と⑵の方法と変わりはありません。   

 

Tips1

ダウンビート(*)の位置を変えたい場合は、ファイル・テンポ・エディタ上のリージョンの最上部に表示されるオレンジ色のポイントをクリックすることでその部分をダウンビートに変更することが可能です。

(*)ダウンビートとは小節の最初の1拍目のこと。

   

   

スマートテンポ使用後、リージョンの長さが中途半端になってしまう場合の対処法

上記の⑴もしくは⑵の方法で、上手くいかないオーディオ素材がある場合は、以下の方法を試してみると上手くいくかもしれません。

  

上記画像、赤い文字の1で示したように、「Flexとフォロー」を「小節」か「ビート」に設定。

次に、赤い文字の2で示したように、Flex Timeをオンにする。

 

そのようにしても、上記画像の赤い文字の3番で示しているように、オーディオ素材のリージョンが小節に合わず、中途半端になってしまう場合があります。

その場合、「タイムストレッチでリージョンを引っ張って小節に揃える」ことで、プロジェクトのテンポに合ったリージョンが作成されるようです。

これで、プロジェクトのテンポに合ったリージョンに調整することが可能な場合も多いようです。(上手くいかないこともあるみたいです。)

この方法でもダメな場合は、例えば、「8小節のリージョンの場合は8小節丸ごと使わずに、4小節に切って使ってみる」などを試してみるとよいのではと思います。

(個人的にこのあたりがまだ試行錯誤しているところで、クリアになっていません。。)

  


 

取りあえず、使い方はこんな感じです。

 

あとがき

Logic Pro Xが私のメインDAWなのですが、ここ最近、Ableton Liveが気になっていて(デモ版を触りつつ)ちょいちょい浮気していました。

 

私が、Abletonの導入を検討していた理由は、ズバリ今回紹介した、オーディオ素材のタイムストレッチ機能(「ワープ」機能)が、Liveは優れていることだったんですよね。。

(それともうひとつがセッションビュー。)

 

前述のように、今回、とても強力なタイムストレッチ機能がLogicに標準装備されたので、Liveの導入はとりあえず保留することにしました。

 

Liveのワークフローはとても魅力的なのですが、2つのDAWを平行して使うのは面倒ですしね。

それにLiveは安くない。

とりあえずは、Liveの(中位版の)「スタンダード」を買うか迷っていたのですが、(豊富な音源とプラグイン、MAX For Liveが使えるパッケージの)「Suite」と、(Liveのために設計されたコントローラー)「Push2」も結局は欲しくなるでしょうし。(そうすると、十数万円コース。)

  

 

今回のLogic Pro X 10.4のアップデート。追加の機能や音源が膨大過ぎて、まだ全然カバーできていません。

そんなところにLiveまで導入したら頭がこんがらがってしまいそう。

それに、もしかしたら、Logicにもセッションビュー的な機能がもうすぐやってくるかもしれません。すでに、iOS版のGrageBandにはセッションビューのような「Live Loops」と言う機能が標準装備されています。Logicとのデータのやり取りも簡単なようです。

GarageBand Live Loops Tutorial

  

ですので、わたしはこれからもLogicに張り付いて行きます!

 

Tips2

わたしは曲を作るとき、「フォルダをパック」で、リージョンを整理する方法を良く使っています。

しかし、この機能を使ってまとめられたリージョンは、ファイルテンポエディタを使用することができないようです。 

 

「解析」ボタンが表示されない。

とはいえ、前述した「⑵ 事前にプロジェクト設定画面でFlex Timeが効くようにしておく方法」で、事前にテンポ同期の設定しておくと、Flex自体は内部で機能します。なので、オーディオ素材のリージョンがプロジェクトのテンポに合うようにはなります。

 

また、⑴の「リージョン・インスペクタの「Flex とフォロー」オンにしてスマートテンポ機能を使う方法」を使う場合は、該当のリージョンを右クリックで、 「テンポ」を選択し、「プロジェクトテンポをリージョンテンポに調整」を選択する必要があります。

 

しかし、上記の⑴と⑵、どちらの方法を用いても、「フォルダをパック」の機能をつかってパックしたフォルダ内のオーディオリージョンに対しては、ファイルテンポエディタは使用することができないようです。

 

私は、「フォルダをパック」の機能を使って、「Ableton Liveのセッションビューもどきな使い方」(*)をしていたので、上記の事象に気づきました。

 

ちなみに、「フォルダをパック」ではなく、「Track Stack」ならファイルテンポエディタは利用可能です。

 

(*)「Ableton Liveのセッションビューもどきな使い方」は、ASK AUDIOのDarren Burgos先生が考案した方法です。気になる方は以下の記事をチェックしてみてください。(英文)

Hacking Logic Pro X To Behave Like Ableton Live’s Session View:https://ask.audio/articles/hacking-logic-pro-x-to-behave-like-ableton-live-s-session-view

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