高価なMacBook。もちろん修理費も馬鹿高い。壊れた時のことを考えると、Apple Careなどの保証商品を購入することを検討する方も多いと思う。
(特に最近、AppleはMacの修理費の大幅な値上げを行ったという情報もちらほら聞かれます。)
今回は、そんなMacにかける事ができる保険をまとめました。
Apple Care とその他の保険
AppleCare Protection Plan(終了)
Apple Careは、商品自体の保証の延長(通常保証も含めて3年間に延長)のみではなく、通常は90日間の(Macを使用していて疑問に思うことを何度でも質問ができる)電話サポートが3年に延長される(※)など、サービスとしては優れているが、その分費用が高い。
※Apple Careに入らなかった場合の通常の商品保証は1年間。電話サポートは90日間。
2015年製のMacBook Pro 15インチの標準モデルを例にすると、
Apple Careが、38,258円(税抜き価格は35,424円)。
他の安い保険と違い、原則的に、保証期間内なら何度でも(最初に支払ったApple Careの費用のみで、それ以外の追加料金は発生しないで)修理を受け付けてもらえる。
ただし、物損(落下や水没などの使用者の過失による損害)に対しては、一切保証適用されない。
Apple Careの良いところは、商品購入後、通常保証期間内(の1年以内)であれば、購入可能なところ。Mac購入時に同時購入しなくても良いので、一年間ゆっくり考えることが可能。
また、保証がワールドワイドなので、旅先の海外で故障が発生しても、その国のサービスセンターやApple Storeで対応してもらうことが可能で安心感が大きい。
追記(2017年10月10日):「Apple Care+」にリニューアル
今年の7月ごろに従来のMacのAppleCare Protection Planが廃止され、「AppleCare+」にリニューアルされたようです。
今までのAppleCare Protection Planは、Mac購入後1年以内なら購入可能でしたが、「AppleCare+」は、Mac購入後、30日以内に購入しなければならなくなりました。
また、補償内容も大きく変わりました。
今まで、従来のApple Careでは保証されなかったユーザーの過失による落下や水没が条件付きでカバーされるようになったようです。
以下がAppleのホームページの引用になります。
すべてのMacには、製品購入後1年間のハードウェア製品限定保証と90日間の無償電話サポートがついています。
AppleCare+ for Macに加入すると、保証とサポートがMacの購入日から3年間に延長されます。さらに、過失や事故による損傷に対する修理などのサービスを、画面または外部筐体の損傷は1回につき11,800円(税別)、そのほかの損傷は1回につき33,800円(税別)のサービス料で最大2回まで受けることができます(注意1)。
Appleの専任スペシャリストにチャットまたは電話で直接問い合わせることもできます。
注意1:修理サービスは、Macおよび付属アクセサリについて、
(i)材質上または製造上の瑕疵が生じた場合、
(ii)バッテリーが保持する容量が本来の容量の80パーセント未満になった場合、
および(iii)過失や事故によるMacの損傷が生じた場合に利用できます。
なお、(iii)の場合は最大2回の利用に限られ、画面または外部筐体の損傷は1回につき11,800円(税別)、その他の損傷は1回につき33,800円(税別)のサービス料がかかります。
過失や事故によりMacが多大な損傷を受けた場合、または不正な改造によって使用できなくなった場合は、交換品を購入していただく必要があります。
(https://www.apple.com/jp/support/products/mac.html)
*上記文の太字強調、注意1の赤文字強調は筆者による加筆。
簡単に言いますと、ユーザーの過失による故障でも「小額で修理しまっせ」ってことですかね。
まあ、Macは水没反応が出ると修理費が一気に上がりますので、悪くはないかもしれませんが、私個人は購入しないかなぁ。。高いよ!
AppleCare+ for Macの大ざっぱな価格(全て税別価格)。価格は変更されることがあります。
クロネコ、PWJ
価格コムなどの小売店経由で、商品と抱き合わせの形で販売されている保険商品。
販売店は代理店となってるだけで、実質的には、クロネコヤマトやPWJなどがやっている保険。
こちらは単純な商品保証なので、Apple Careよりは安価に設定されてる。
Apple Careと違い、物損にも対応する保証商品も売られている。
この(価格コムの販売店でMacとセットで売られている)PWJやクロネコヤマトの保証は、
(店舗によって価格が若干違うが)約7000円から17000円くらいに設定されているようです。
例)
2015年製のMacBook Pro 15インチの標準モデルを例にすると、
3年間自然故障のみカバーする保証が約7000円〜。
3年間自然故障と物損(落下や水没など)をカバーする保証が13000円〜。
3年保証とはいえ、最初の一年はアップルの保証が適用されるので、実質2年間ということになる。
一方、物損3年保証は、(アップルの標準保証は物損については適用外なので、)まるまる3年間の保証と考えることができる。ただし、この物損保証、2年目から減額される保険が多いのが難点。
例)
保証限度金額
1年目のみ、商品購入金額(税込)の100%。
2年目は商品購入金額(税込)の70%。
3年目は商品購入金額(税込)の40%。
消費者にとってはこの辺が満足しにくいところではないかと思う。
これらの保証は、Apple Careと比較して、保証内容が柔軟でなかったり、修理期間が長い場合があったり、手続きが煩雑であったりと、ネガティブな情報も散見されるので、保証元の運営会社に不明な点などを問い合わせるなどして、加入前にしっかり調べてから加入した方が良いと思う。
もちろんこれらの保険は国内のみに対応。
アスキーカードのタブレット・パソコン保険
それ以外の保証で良さげなのが、角川書店がやっているクレジットカード「アスキーカード」に付帯されるPC、タブレット保険。
これ、発行元はオリコとNICOS。申し込み時にどちらの会社にするか決める感じ。
とりあえず自分はマスーターカードを持ってなかったのでオリコをチョイス。ちなみにNICOSはVISAカードと提携。
申し込み後翌日に審査完了のメールが来て、その後約2週間後にカードが届いた。もちろんカードの発行は国内にいないとできないので、ノマドな方でも受け取り時は国内にいないといけない。
最近では会費永年無料が多いクレジットカードの世界だが、このアスキーカードはきちんと会費を取る。
年会費1950円(税別)税込だと2106円。※ただし初年度は無料。
したがって、年2100円が保証にかかる実費と言える。
ざっくりどんな保険かというと、、
アスキーカードを利用して購入していない契約者所有の複数のPC、タブレットに関しても原則的に保証される。
ただしその場合の保険負担割合は、
アスキーカード以外で購入したPCなどは、70%。
アスキーカードで購入の場合は、100%。
支払金算出の基になる商品の残存価値が、
1年目が100%。
購入後2年目の商品は90%。
3年目が80%。
5年を超えた商品は永久に50%。
事故への保険金支払いは、10万円が上限。
免責金額が1万円。
※国内のみの保証。
(詳しくは、アスキーカードのサイトを参照してください:http://weekly.ascii.jp/asciicard/)
実質費用が、年に約2千円と考えると、中々すごい保証内容だと思うのだが、、、。
しかし、この世の中、そんなに甘は話はなく・・・
このアスキーカード、ドデカい落とし穴?とも思えるところがある。
それは、なんと、自然故障には対応しない!ところ。
そう、この保険、物損のみを保証するのです。
パソコンハードの火災や盗難などの国内での偶然な外来の事故を総合的にカバーする補償です。
火災、落雷、破裂、爆発、盗難、水濡れ、落下、他物との接触・衝突等の、国内での偶然な外来の事故によってアスキーカード会員が損害を被った場合に補償金をお支払いいたします。(参照:アスキー パソコン・タブレット保険 『補償内容』より抜粋。)
Q. ある日突然パソコンが動かなくなってしまったのですが……
A. アスキーパソコン保険は、外来の事故による損害を被った場合に補償金をお支払いする保険です。自然故障につきましては保険対象外となりますので御了承ください。(参照:アスキー パソコン・タブレット保険 『Q&A・お問い合わせ』より抜粋。)http://weekly.ascii.jp/asciicard/asciipc.html
と、こんな感じなので、きちんとした保証を期待するなら、このカードの保証だけじゃ心もとない。
高価なPCを所有していたり、複数のPC、タブレット所有者なら、このカードを作っておいても損はないと思います。まあ、なんといっても実質費用は安いですから。
物損に関しては、このカードのみで、契約者が所有する複数のガジェットを保証対象に出来るので、お得感はあるでしょう。
■補償対象パソコン/周辺機器
アスキーカード会員に所有権のあるコンピューター本体(デスクトップ、ラップトップ、ノート型、タブレット型、ワープロ専用機等、メーカーは問いません)。
但しノート型およびタブレット型パソコンについてはコンピューター縦横の総面積がA7サイズ(表面積77.70平方センチメートル)と比較して、大きい場合に限ります。
アスキーカード会員に所有権のある周辺機器等(パソコンを接続することによって使用可能になる各種入出力装置、記憶装置等)単体でも使用可能な周辺機器(但し、コンピューター接続中の事故)
※補償対象外となるパソコン/周辺機器
A7サイズ以下のタブレットおよびノートパソコン(自作パソコン含む)、単体でも使用可能な周辺機器の非接続時の事故。
デジタルカメラ等、パソコン無しで単独で使用できる周辺機器等(ただし、事故時にパソコン本体に接続された状態で損害を被った場合は対象になります)レンタル、リース機器等、カード会員に所有権のないパソコン/周辺機器等
ソフトウェア等
海外旅行保険も付いている
オリコの場合は海外旅行保険が自動付帯されるのも中々良いのでは。(傷害治療費用、疾病治療費用が各200万円と十分とは言い難いですが、、。)
※ 責任期間(保険適用期間)は、原則として1旅行につき最長90日。
また、ニコスの場合は自動付帯にはならず、保険を適用させるには、日本出国前にNICOSカードで海外旅行代金等を支払うことが必要。
参照:アスキーカードの種類
http://weekly.ascii.jp/asciicard/cardtype.html
(2016年12月18日現在)
ちなみに、アスキーカードのPC、タブレット保険の引受保険会社は、損保ジャパン日本興亜で、PWJと同様に親会社はSOMPOホールディングス。
クロネコヤマトの延長保証サービスも、運営主体はPWJのようなので、これらのPC、家電関連の保証は、SOMPO系が一強って感じなのですかね。