最近、知人友人に、マレーシアやタイなど東南アジア諸国への旅行時、両替などのお金の管理をどうすればいいのか尋ねられるの事が多くなってきたので、ここにメモとして置いておきます。
これから旅をする方の参考になれば幸いです。
ここでは約一週間から一ヶ月ほどマレーシア(+タイにもちょっと寄り道)などの東南アジアに滞在する場合を例にしてみます。
持って行くお金のオプションとしては、日本円の現金や米ドルなどが考えられます。
また、クレジットカードの利用も便利な選択肢として考えている方も多いと思います。
私が友人、知人に勧めている旅行時のお金の管理方法
最初に結論から言いますが、
私が友人、知人に勧めている旅行時のお金の管理方法は、、
旅費の半分から三分の一ほどを日本円の現金。
それ以外をクレジットカードにすることです。
*可能ならクレジットカードは複数枚あった方が良いと思います。
(理由は後ほど説明します。)
また、手元の貴重品袋やセキュリティーベルトに入れて持ち運ぶ現金は多くても10万〜15万円以内にとどめておくべきだと思っています。
それ以上だとかさ張るし、防犯的にも心配が増える。
(後ほど詳しく触れますが、現金は千円札や五千円札を多めに持っていく方が使いやすい。しかし、そうすると10万円でも結構かさ張ります。)
1〜2週間ほどの節約旅なら手元の現金は5万円(旅費の半分から3分の一)もあれば十分だと思います。
残りの予算(半分から3分の二)は、クレジットカードによるキャッシングとショッピングを利用します。
特に宿泊費は、Agodaやエクスペディアなどのネット予約サイトをクレジットカード決済で利用するのがスマートかと思います。
ポイントもたまるし、競争が激しいので安くて質の良い宿を見付けやすい。
ひと昔前までは、現地に着いてから自分の足で宿を探していましたが(元々バックパッカーです)、最近は便利さに負けて良く利用するようになりました。
トリバゴなら大体の旅行サイトの料金を比較できて便利です
私の旅スタイルは、
旅する大まかな地域と期間だけだけ決めて、あとは出たとこ勝負の(目的地の定まらない)旅が多いです。
なので、大体移動する前々日くらいにそのつどネットで宿探しをして予約を入れています。
観光地やそこそこの大きさの都市なら前日や数日前の急な予約でも、通常は問題なく宿は見付かります。見付からなければ目的地を変えるか、そこに行く日を変えてしまいます。
旅は余り予定調和にとらわれず、流れに身を任せた方が面白くなることが多いので・・。
メモ:私のお気に入りの貴重品袋
現金は、パスポートと一緒に、肌身離さず貴重品袋に入れて管理するのが鉄則です。
特に現金は、なくしたらまず戻ってきません。
現金、クレカ、パスポートなどは貴重品袋に入れ、しっかり身に付けて管理します。
また、貴重品袋(セキュリーベルトまたはポーチ)は、軽量で丈夫なものを選ぶようにしましょう。
私が普段旅で使っているセキュリティベルトと貴重品袋(ポーチ)を紹介しておきます。
1. 腰巻きタイプ (セキュリティベルト)
2. 首掛け肩掛けタイプ (貴重品袋(ポーチ))
旅行用品を長年扱ってきた実績のある米国のメーカー「イーグルクリーク」がお勧めです。
とても丈夫にできていて信頼度の高いバックです。軽くて通気性が良いのもポイントが高い。
また、アマゾンなどでセキュリティベルトと検索すると色々出てきますが、あまりにも安いものは避けた方が無難でしょう。
Amazonで買えるセキュリティベルト色々
貴重品袋は、旅行中、命の次に大切な現金、クレカ、パスポートを隠し持つためのためツールです。ここはけちらず、作りのしっかりした信頼のあるメーカーのものを選択した方が良いと思います。
私は上記のイーグルクリークの貴重品袋を2つとも使っています。
貴重品をしっかり隠して持ち歩くときは、1番のセキュリティベルトを使います。
ただし腰の部分が暑苦しくなりそうなときは2番の肩掛けポーチを使うこともあります。
通常、2番の肩掛ポーチは、散歩時にスマホや鍵などを入れるのに使う事が多いです。
イーグルクリーク以外だと、モンベルのセキュリティーベルトも持っています。
個人的にモンベルは好きなメーカーなので、前回の旅でモンベル製のセキュリティベルトを使用してみました。
しかし、結果はあまり良いものではありませんでした。
一ヶ月もしないうちに縫い目がほつれてしまいました。。それも一番大切なベルトとバックの接合部分。(100均で買った裁縫道具を持っていたので、旅行中、自分で縫って修理しました。)
ちなみに、それ以外の部分はかなり丈夫です。ホントに惜しい。。
その他の注意事項:
もちろんその「へそくり」も(危険なので)飛行機の預け荷物には入れないように。
現金(日本円)
マレーシアやシンガポール、タイ、台湾、香港あたりなら日本円の交換レートは良いので、別途米ドルを持っていく必要はないと思います。
空港のレートは良くない場合が多いので必要最低限の両替にとどめておこう
東南アジアの主要な都市の空港なら常設の銀行窓口があるはずです。そこで必要最低限の両替を済まして、街に出てから改めて両替に臨んだ方が損がないでしょう。(空港のレートは概して良くないので。)
クレジットカードを所持している方は、空港のATMで必要な額をキャッシングしてしまうのもアリでしょう。
(ATMのレートは基本的にどこもそれほど変わらないので。)
小額の日本円紙幣も多めに持って行こう
ここで特にお勧めしたいのが、一万円よりも小額の紙幣を多めに持っていくことです。
マレーシアやタイランドの物価は日本の半分から三分の一ほどです。
一万円が350マレーシア・リンギット位です。タイバーツが、2800タイバーツほど。(2018年1月26日現在)
タイやマレーシアでも贅沢な旅なら1万円を両替しても一日と持ちませんが、節約指向な旅なら一万円は手に余ることも多い。
都市部に滞在しているなら、どこでも両替は可能なので、より小回りの利く千円札や五千円にして持っていった方が断然使いやすいと思います。
また、旅の終わりの頃にちょっとだけ両替したいときが往々にしてあるはずです。そんなときも千円札があると助かります。
*東南アジアでは、原則的に日本円の硬貨は両替できません。両替できるのは紙幣のみです。
メモ:マイナーな国や都市へ行くなら米ドル紙幣を用意しよう
ヴェトナム、カンボジア、ラオス、インドネシア辺り(特にマイナーなエリア)へ行く場合は、日本円が両替できなかったり、出来ても米ドルのレートがずば抜けて良い場合が多いので、日本出国前に米ドルを用意していくことを検討すべきでしょう。
日本国内では、米ドルの両替レートは(東南アジアなどの現地通貨と違い)悪くないので日本から用意して行くことをお勧めします。
その場合も小額の米ドル紙幣を多めに持って行った方が使いやすいと思います。
2019年8月6日追記:
現在ベトナムの田舎町ホイアンに滞在中です。こんな田舎でも、もはや米ドルは必要ないなぁと感じています。
日本円現金のレートはそれほど悪くないのです。
しかし、一番レートが良いのは、ATMのキャッシングです。(特に繰越返済が容易なセディナカードが便利。)
ATMは、Agri Bankがおすすめ。手数料が2万ドン(100円弱)ほどと他の銀行のATMと比べて安いようです。
ダナン市内でレートが良いと言われているハン市場周辺のゴールドショップで日本円現金を両替する場合よりも(ATM手数料が100円ほどかかっても最終的なレートは)キャシングの方がよかったです(繰越返済した場合)。
マレーシアやタイの両替事情
クアラルンプール
まず、マレーシアの両替事情ですが、基本的には、都市部の街中にある主にインド系がやっている両替商のレートが良いです。店先の掲示板に示されているレートで両替可能です。別途手数料が請求されない明朗会計です。
特にクアラルンプール(以降、KLと言う)のKLセントラル駅の駅ビルのグランドフロアにあるSPECTRUM FOREXがレートが良く有名です。
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* また、上記のSPECTRUM FOREXと同じグランドフロアにある(駅ビル出入口近くの)GMTもほぼ同じレートで両替できます。
私もKLに行ったときは大体この2店舗で空いている方を利用する感じです。私にとってはKLセントラル駅は、KL滞在中はほぼ毎日経由するハブな場所なのでとても便利。
KLだと他にもミッドバレーやチャイナタウン周辺、ブキッビンタンなど人が集まるエリアに両替商が集中していますが、上記のKLセントラルの両替商より若干ですがレートは落ちることが多いようです。
ここ(SPECTRUM FOREX)のレートを知っておけば、他で両替するとき、ある程度の目安になると思います。
とは言え1万円程度の両替なら、暑い中、多少レートが良いところを探すよりは、近場で済ますのもアリでしょう。
ペナン島
ペナン島だと、中心部のジョージタウンにあるランドマーク、「コムタ」タワー2階の両替商のレートが良いです。
コムタタワーの2階にある両替屋さん。
建物内なのでエアコンが効いていて良い感じです。また、路面にある店と比べれば両替時の危険性が少ない。
* ただし、若いインド系の兄ちゃんが店番の時は異様に低いレートの場合があるので注意した方がいいかも。
(上記写真にもちょっとだけ写っている年配のインド系おっさんの時は好レートの時が多い。)
* この両替屋の階下の一階にある路面の両替屋はレートがあまり良くないので注意。
コムタ周辺以外だと、リトルインディアの両替商通りがそこそこレートが良い方ではないかと思います。
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ペナン島からタイ南部の町「ハジャイ」へ列車やバスで行くなら、ペナン島でタイバーツを買っておこう
私の場合、ペナン島から列車やバスでタイに行く時は必ず、上記の両替屋でタイバーツ(*)を(マレーシアリンギットから)買うようにしています。
* 500〜1000バーツ(約1800円〜3600円)ほど買うことが多いです。
ハジャイ到着時刻によっては銀行が閉まっていて現金を両替できないこともあるので念のため用意しておくことをお勧めします。
また、ペナンからハジャイへ列車で行く場合、タイ ー マレーシア国境地点の「パダンベサール駅」でタイ国鉄側の列車に乗りかえます。
したがって、そのパダンベサール駅でハジャイ行きのチケットを新たに(タイバーツで)購入する必要があります。(ペナンからはパダンベサールまでのチケットしか購入できない。)
* ちなみにタイ鉄道側のパダンベサール駅の駅員に相談すればタイバーツが買えますがレートは悪いです。
タイの場合
タイの場合はごく一部の都市で、私営の両替商(*)が銀行よりも大分良いレートで両替できることがあります。とは言え銀行のレートもそれほど悪い訳ではないので私は気にせず近場の銀行で両替することが多いです。
(*)バンコクだとスーパーリッチなど。
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マレーシア国境から一番近い南部の主要都市ハジャイだと、ここ。
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場所はNew Season Hotelの道を隔てて東側。Prachathipat通り沿い。New Season Hotelまで行ってしまえばすぐに見つかると思います。
9時から18時まで営業。(日曜日のみ休み。)レートは、ハジャイの中では良い方です。バンコクのレートには負けるけど、市中の銀行で両替するならこっちの方が若干良い。
ハジャイ中心部のLee Gardens Plaza Hotelの裏手なので、便利。
私もマレーシアから列車でハジャイ着いたときはいつもここを利用しています。
もう一つは、ここ(Kin Excahnge) 。
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こちらのKin Excahngeの方が有名。しかしちょっと遠いので私は行ったことがありません。
クレジットカード
(マレーシアで)現金の次にレート良いのがクレジットカードのキャッシング。
特に評判が良いのがセディナ(マスターカード)だと思います。レートも良いし手数料も少ない。
私も使っています。(海外旅行中のキャッシングはほぼセディナを使っています。)
セディナは、海外でカードキャッシングしたお金を、ネット上でPay-easyを使って繰り越し返済可能です。なので、余計な金利の支払いを最小限に抑えることが出来きます。
(他のカード会社だと、繰り越し返済したいときは、カード会社へ国際電話をかけて申し込まないといけない場合が殆どです。)
ちなみに、ネットバンキングでPay-easyを使って振り込み可能な銀行は「楽天銀行」です。
*この辺の詳しい解説は他のあちこちのブログ様で解説され尽くしているので、気になる方はググってください。。
特に重要なことを箇条書きしておくと、、
2018年8月3日追記:キャッシング時の注意事項
タイやマレーシアで、クレカを使って現地のATMでキャッシング時、
「with conversion」と「without conversion」のどちらかを選択する画面が出てくることがあります。
その際は必ず、「without conversion」(クレジットカード会社のレートを選択)を選択しましょう。
「with conversion」を選択してしまうと、ATMを設置している現地の現行が、自社の劣悪な両替レートでキャッシングすることになってしまいます。
これ、かなりヤバいトラップなので注意してください!
メモ:タイでは国際キャッシュカードの使用は避けた方が良い
タイの場合は、Ciriusなどと提携した日本の銀行が発行する国際キャッシュカード(クレジットカードではない)で市中のATMを利用してお金をおろすのは論外。手数料がばか高いです。
一回の利用で金額にかかかわりなく220バーツ(750円くらい)ほどかかります。
したがって、
タイでの両替は、クレカか現金の2択で良いと思います。
ただし、タイではクレカのキャッシングでもATM利用時に「手数料がかかる」と表示されることがあります。
タイでは、ATMにクレジットカードを入れてキャッシングの操作した時、手数料徴収の同意画面が表示されることがあります。
通常ならクレカのキャッシングには手数料はかからないはずなのですが、常に不確実性の伴うタイランドのことなのでなんとも言えません。注意が必要かもしれません。
2018年8月3日追記:先月にタイのバンコクバンクのATMで、セディナカードを使い何度かキャッシングしていますが、上記の「without conversion」(クレジットカード会社のレートを選択)を選択した場合は、手数料は徴収されていませんでした。
2019年7月:
バンコクバンクなど複数のATMでキャッシングしています。(ATM使用時は220B徴収するよと表示されるのですが実際は)ATM手数料は取られていません。
個人的にはタイにいるときは、出来るだけ日本円の現金を銀行などで両替するようにしています。
ネットからの宿の予約と信用のある店舗(デパートやテスコ、big Cなどの大型量販店)での買い物はカードを使っています。
(タイではスキミングの危険があるので、自分の目の前でカードの決済マシンを操作するところでしかクレカは使いません。)
海外ではクレカのみに依存するのは危険 (海外旅行にはクレカは複数枚持って行くのが基本)
クレジットカードは、紛失してしまっても条件を満たせば保障されるので安心感があります。(現金ではそうは行きません。)
とはいえ、海外ではクレカのみに依存するのはかなり危険です。
なぜなら、磁気破損や盗難、紛失でカードが使えなくなれば、帰国しないと再発行できないからです。
したがって、私の場合は、念のためにクレカは複数枚持って行くようにしています。(個人的には3枚ほど持って行く事が多いです。)
それに加えて必ず多めの現金を持って行きます。
また、カード付帯の旅行保険のことを考えても複数枚カードを所持していた方が安心でしょう。
クレジットカードの旅行保険を賢く利用
あまりお勧めは出来ませんが、私個人の場合は、(発展途上国なら)三ヶ月以内の旅行ならカード付帯の旅行保険のみで、別途旅行保険には入っていません。
そこで重要なのが、所持しているカードの保障内容とカードの枚数です。
旅行保険が付帯している複数のカードを持っていればカバーされる金額も増えます。
ただし、カードの種類によっては旅行用の渡航費用(の一部)をそのカードによって支払わないと保険が適用されない旅行保険もあるので注意が必要です。
* 旅行保険がわりと手厚くて評判が良いのがマルイがやっているEPOSカードです。旅行保険が自動付帯なのが嬉しい。
人気の楽天カードは旅行代金の一部をカードで決済しないと旅行保険が適用されないので注意しましょう。
航空券を楽天カードで支払わなくても、出国前の電車やバス、タクシーなどの公共交通機関の支払いに楽天カードを使用すれば旅行保険は適用されるようです。(*2018年1月20日現在の情報です。今後利用規約が変更になる可能性もあるので、詳しくは各社のホームページを確認してください。)
あとがき
色々偉そうに書き連ねてきましたが、私自身、旅先でお金に関することだけでも様々な失敗を重ねてきました。しかし、旅する前にできる限りの準備をしていたおかげで、旅を中断するほどの致命傷は免れています。
出発前に可能な安全策を講じておけば、本番の旅がグッと安心できるものになるはずです。
最後に書き忘れたことをいくつか、、
両替時、銀行でも両替屋でもお金を受け取ったら係員の目前で落ち着いて金額の確認をしましょう。
後ろに人が並んでいても、焦らず、金額に間違いがないかきちんと確認しましょう。
また、破れたり一部が欠けているような紙幣は遠慮せずに交換を要求しましょう。
両替時やATM操作時、常に周りを注意することも忘れずに。
不審な人を見かけたら、その場から出来るだけ早く立ち去るようにしましょう。
ATMを利用後は、念のため取引の証拠保全のためにもレシートは捨てずに保持しておいた方が良いでしょう。
加えて、ATM利用時、カードを取り忘れないようにしましょう。(私は何度がやってしまっています。。)
その場合はATMを管理している銀行に連絡し、カードが見付からない場合は発行したカード会社に連絡しましょう。
(通常はATMからカードが一定期間引き抜かれない場合は、カード盗難防止のためにATM内に再度回収される仕組みになっています。)
基本的に海外では頼りにできるのは自分だけです。だからこそ面白いと思えることも多いと思います。
それでは気をつけて、良い旅を!