Propellerhead Reasonについての考察メモ。
Propellerhead Reason10とMacBook Proの相性
Reason10の「High Sierraで使用時の不具合」と「MacBook Proの発熱」
Propellerhead Reason10をWindows7の8年前のノート(Core i5-460M/8GB RAM) に入れてみたたら思った以上に軽いのに驚いた。Firefoxでファンが唸るノートなのに、あれ?静かだぞ。いつも使っているMacBook Pro15だとすぐに熱々になるのに。。なぜなんだ!Macがおかしいのかな?
— DTMセール情報 SawayakaTrip! (@sawayakatrip) April 5, 2018
Reasonはネット接続によるリアルタイム認証が可能なので、一つのアカウントで、複数のコンピューターにインストールして使用することが出来る。
(ただし、同時に使用出来るのは一台のコンピューターのみ)
⬆
*MacとWindows並べて2台同時に使えています。
マシン自体に認証を与えるためのソフト「codemeter」をインストールしていないコンピューターでも、ネット認証のみで2台使えています。(IPが同一だからかな?)
なので、余っていたWindows7の古い(8年前の)ノートPCにもReasonをインストールしてみた。
このノートPCのスペックは、Nehalemのcorei5で、Passmarkのベンチスコアが約2300 ポイント。 今となってはかなり低スペックのPC。ごくたまにネット閲覧のみに使うくらい。
Studio Oneの旧バージョンのV2を一応入れてはいるが、かなりモッサリでほとんど使っていない。
しかし意外にも(こんな低スペックPCでも)、Reason10はそこそこスムーズに動くのだ。
それに少々驚いている。
なぜなら、Reasonは重いDAWだと思っていたので。。
私のメインコンピューターのMacBook Pro 15インチ(*)だと、Reason10を使用している時、筐体の温度がかなり熱くなる。
(* MacBook Pro 15:Corei7, Passmarkのベンチスコア「約8900」 ポイント)
うちのMacBook Pro 15インチだとReason使用時、
CPU周辺温度が70度前後、
CPU自体は90度近くまで上昇する。
(*オーディオのバッファサイズは、512サンプルにしている。)
(* 以下全ての検証画像は、オーディオのバッファサイズを512サンプルにしています。)
High Sierraで温度比較
温度比較に用いたアプリ
HWSensors:
*ちなみにわたしのメインDAWのLogic Pro Xでは、重いプラグインを使用しなければ、高温になりにくい。
一方、Firefoxで70度を超える事がよくある古いWinノートだが、Reason10ではCPU Proximity(CPU周辺)温度は50〜60度とかなり安定している。
(とは言え、オーディオのバッファサイズを、512サンプル程度にして、多数のシンセを使っていると、ノイズが入ることはよくあります。)
MacBook ProとReason10の相性の問題なのかわからないが、「8年前の(Firefoxでは熱くなる)Winノートの方が、約四倍のスペックのMacBook Proより涼しい顔でいるのはおかしいぞ」と思い、重い腰を上げて検証してみることにした。
現在使用中のMacBook Pro15のOSは最新のHigh Sierra。
MacBook ProでReason10を使い始めてまだ1ヶ月程だが、高温以外でも不具合に遭遇している。
それは、iZotopeのOzone7 Elementsが使用できないこと。
加えて、時々Reason自体が固まること(プチフリーズする)。
Ozone7 Elementsの不具合は明快で、Ozoneをマスターに刺した瞬間に、再生出来なくなる。(100%の確率で。)
これは、オーディオのバッファサイズ(レイテンシー)が低過ぎるときに起きるドロップアウト的な現象のようだが、バッファサイズを最大値にしても問題は解消せず。
(プチフリーズの現象も、この件と関連した不具合ではないかと疑っている。)
じつはこの不具合、Reasonユーザーが集うフォーラム「ReasonTalk.com」でも多数報告されている。High Sierraで顕著に現れる不具合のようだ。
現在、「High Sierra」では、ハイパースレッティングをOFFにすることが推奨されているようだが、OFFにしても我が環境ではOzoneの不具合は全く解消せず。
なので、一つ前のMacのOS「Sierra」をMacBook Proにクリーンインストールしてみた。
(Macの全ての設定を自分の好みの状態まで整えるのに3日かかった。。)
うーん!Sierraでは問題なし。
上記のOzoneに関する不具合は全く出ていない。
(また、Reasonが不意に固まる(プチフリーズする)症状も出ていない。)
しかし、温度はHigh Sierraの時と同様に熱くなる。(若干だが、こちらSierraのほうが温度が高いように感じている。)
そう言えば、先ほど触れた、Reasonユーザー向けのフォーラム「ReasonTalk.com」のMac関連の書き込みで、「Reasonは、WindowsよりMac(特にEl Capitan以降のMac OS)の方がパフォーマンスが悪い」と言っている人がいたのを思い出した。(私もそう思いはじめている。。)
⬇
Mac OSX has gone downhill in CPU resources for Reason since probably Mavericks and I’ve seen a lot of people moving to Windows to run Reason on their Macs.
ここで一考。。
「もう1個古いOS「El Capitan」も試してみよう。」
とは言え、せっかく苦労して設定し終わったMacBook Proに、再度、別のOSをインストールするのは心が折れる。。
なので、余っていた「USB接続の外付けSSD」を起動ディスクにして、そこにEl Capitanをクリーンインストールすることにした。(Macはこれが出来るのがありがたい。)
そして、そのEl Capitanに、Reason10をインストール。
結果、El Capitanは(Sierraと変わらず)Reason10使用時は、かなり高温状態になる。。
ここで早々El Capitanの導入は却下。
これ以上はどうにもならないので、高温になること以外は安定している「Sierra」で様子見することにした。
高温対策については、FanControlと言うアプリで、半ば強制的にCPUの温度を下げるようにしている。
このアプリのおかげでCPU周辺温度は、65度を上限にそれ以上は上がらなくなった。
Reason使用時でも、通常は、大体60度前後に落ち着いている。
このFanControl、かなり優秀なアプリで、普段CPUの温度が高くない状態では、余計なことは一切せず(ファンが勢い良く回ることはないので)、ファンの劣化のそれほど心配はしなくても良いと思うことにした。
FanControlについての参考記事
FanControl使用時と未使用時の比較画像(Sierra)
FanControlを使用していない状態
FanControlを使用した状態
あとは、ノートPC用の冷却スタンドを併用してしのいでいる。(これもかなり効果的だとわかった。)
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取りあえずの結論
今回、わかったのは、ReasonはMacBook Proで使う場合、CPUが熱くなるのデフォルトの仕様だと言うこと。
その高熱への対策は、FanControlアプリの使用と、冷却スタンドなどを使用して物理的にMac冷やすのが効果的だ。
それ以外の有効な方法は、オーディオのバッファサイズ(レイテンシー)を極力大きくすること。
しかし、バッファサイズを大きくすると、MIDIコントローラーやMIDIキーボードを使ったリアルタイム演奏時は発音に時間差が生じるので、演奏に支障をきたす。
MIDIは打ち込みのみで、リアルタイム演奏をしない場合は、バッファサイズは一番大きくしておいた方が良いだろう。
リアルタイム演奏する場合は、演奏時のみバッファサイズを小さくするなどの工夫が、マシンの発熱を抑えるためには必要かもしれない。
加えて、ハイパースレッディングをオフすると(若干)温度はマシになるようだ。
また、High Sierraでは、前述した「オーディオのドロップアウト」や「プチフリーズ」の不具合が発生しているので、それらの症状が出にくい「Sierra」にダウングレードするのが効果的。
もし、High Sierraを使うしかない場合は、(現在、Propellerhead社もこの不具合は認識しているようなので、)同社の対応を待つしかなさそう。
色々と面倒なReasonですが、ここ最近はメインのLogicをほったらかしてReasonばかりで遊んでいます。。欠点があってもそれを十分に補う楽しさがある素晴らしいDAWです。
今回は経過をメモ代わりに書き連ねただけなので、見にくくて申し訳ない。。
追記:Mac+Reasonのパフォーマンス低下の解決方法(2018年4月15日)
MacでReasonを使用する場合、高解像度のRetina液晶だとパフォーマンスが落ちるようだ。
なので、Reasonを低解像度モード使用してみた。(多少見にくくなったが、)驚くほどにキビキビと動くようになった。
そして、高温にもなりにくい。通常の(高い)解像度のモード時と比べてCUP温度は5度以上低い状態で推移している。
設定方法
finderのアプリケーションフォルダの「Reason10」を開く。
Reason10フォルダの中にある「Reason.app」を右クリックして、情報を見るを選択する。
「Reason.appの情報」インスペクタが出てくるので、そのなかの「低解像度で開く」にチェックを入れる。
Reasonを開く。
これでOK。上記画像でわかるかは微妙だが、表示がかなり荒くなる。
しかし、温度は下がる。
温度を取るか? 見やすさを取るか?
それはあなた次第。
Propellerhead Reason & MacBook Pro15 Retina (2015) 。発熱凄い。低解像度モードに変更➡️発熱が収まる。ただし表示はかなりぼやける。Mac自体の解像度を変えてもダメ。しかし古いFullHDの外付けモニタで表示すると低解像度モードでもぼやけない。やはりRetinaが犯人か。 https://t.co/kIAATtg1F9
— DTMセール情報 SawayakaTrip! (@sawayakatrip) April 15, 2018