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Propellerhead Reason10とMac間の問題について(高温問題やHigh Sierraとの相性)

 

Propellerhead Reasonについての考察メモ。

*記事中の表示される場合がある「セール終了予定日」は目安です(海外サイトは終了日がかなりアバウトで予定より早く切り上げたり、また延長したりする場合があります)。

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Propellerhead Reason10とMacBook Proの相性

Reason10の「High Sierraで使用時の不具合」と「MacBook Proの発熱」

  

 

Reasonはネット接続によるリアルタイム認証が可能なので、一つのアカウントで、複数のコンピューターにインストールして使用することが出来る。

(ただし、同時に使用出来るのは一台のコンピューターのみ

*MacとWindows並べて2台同時に使えています。

マシン自体に認証を与えるためのソフト「codemeter」をインストールしていないコンピューターでも、ネット認証のみで2台使えています。(IPが同一だからかな?)

 

なので、余っていたWindows7の古い(8年前の)ノートPCにもReasonをインストールしてみた。

 

このノートPCのスペックは、Nehalemのcorei5で、Passmarkのベンチスコアが約2300 ポイント 今となってはかなり低スペックのPC。ごくたまにネット閲覧のみに使うくらい。

Studio Oneの旧バージョンのV2を一応入れてはいるが、かなりモッサリでほとんど使っていない。

 

しかし意外にも(こんな低スペックPCでも)、Reason10はそこそこスムーズに動くのだ。

それに少々驚いている。

なぜなら、Reasonは重いDAWだと思っていたので。。

 

私のメインコンピューターのMacBook Pro 15インチ()だと、Reason10を使用している時、筐体の温度がかなり熱くなる。

MacBook Pro 15:Corei7, Passmarkのベンチスコア「約8900 ポイント

 

うちのMacBook Pro 15インチだとReason使用時、

CPU周辺温度が70度前後、

CPU自体は90度近くまで上昇する。

(*オーディオのバッファサイズは、512サンプルにしている。)

 

(* 以下全ての検証画像は、オーディオのバッファサイズを512サンプルにしています。)

 

High Sierraで温度比較 

温度比較に用いたアプリ

HWSensors:

https://github.com/kozlek/HWSensors/releases


 

ハイパースレッディングとマルチコアオーディオ・レンダリングの両方がオンの設定時の画像(デフォルトではこの両方がオンになっている)。
ちょっと心配になるほどの高温。Reason再生中は、こんな感じで高温状態がずっと続く。

 

マルチコアオーディオ・レンダリングがオンで、ハイパースレッディングがOFF。大分マシではあるがまだ熱い。キャプチャできなかったがこのあと温度が3度ほど上がりました。

 

ハイパースレッディングとマルチコアレンダリングもOFF。マルチコアオーディオ・レンダリングがオンの時と大して変わらず。

 

 

*ちなみにわたしのメインDAWのLogic Pro Xでは、重いプラグインを使用しなければ、高温になりにくい。

  

一方、Firefoxで70度を超える事がよくある古いWinノートだが、Reason10ではCPU Proximity(CPU周辺)温度は50〜60度とかなり安定している。

(とは言え、オーディオのバッファサイズを、512サンプル程度にして、多数のシンセを使っていると、ノイズが入ることはよくあります。)

 


 

MacBook ProとReason10の相性の問題なのかわからないが、「8年前の(Firefoxでは熱くなる)Winノートの方が、約四倍のスペックのMacBook Proより涼しい顔でいるのはおかしいぞ」と思い、重い腰を上げて検証してみることにした。

 

現在使用中のMacBook Pro15のOSは最新のHigh Sierra。

MacBook ProでReason10を使い始めてまだ1ヶ月程だが、高温以外でも不具合に遭遇している。

 


 

それは、iZotopeのOzone7 Elementsが使用できないこと。

加えて、時々Reason自体が固まること(プチフリーズする)。

 


 

Ozone7 Elementsの不具合は明快で、Ozoneをマスターに刺した瞬間に、再生出来なくなる。(100%の確率で。)

 

これは、オーディオのバッファサイズ(レイテンシー)が低過ぎるときに起きるドロップアウト的な現象のようだが、バッファサイズを最大値にしても問題は解消せず。

(プチフリーズの現象も、この件と関連した不具合ではないかと疑っている。)

 

じつはこの不具合、Reasonユーザーが集うフォーラム「ReasonTalk.com」でも多数報告されている。High Sierraで顕著に現れる不具合のようだ。

 

現在、「High Sierra」では、ハイパースレッティングをOFFにすることが推奨されているようだが、OFFにしても我が環境ではOzoneの不具合は全く解消せず。

 


 

なので、一つ前のMacのOS「Sierra」をMacBook Proにクリーンインストールしてみた。

(Macの全ての設定を自分の好みの状態まで整えるのに3日かかった。。)

 

うーん!Sierraでは問題なし。

上記のOzoneに関する不具合は全く出ていない。

 

(また、Reasonが不意に固まる(プチフリーズする)症状も出ていない。)

 

しかし、温度はHigh Sierraの時と同様に熱くなる。(若干だが、こちらSierraのほうが温度が高いように感じている。)

  

 

そう言えば、先ほど触れた、Reasonユーザー向けのフォーラム「ReasonTalk.com」のMac関連の書き込みで、「Reasonは、WindowsよりMac(特にEl Capitan以降のMac OS)の方がパフォーマンスが悪い」と言っている人がいたのを思い出した。(私もそう思いはじめている。。)

Mac OSX has gone downhill in CPU resources for Reason since probably Mavericks and I’ve seen a lot of people moving to Windows to run Reason on their Macs.

https://forum.reasontalk.com/viewtopic.php?p=310504#p310504

 


 

ここで一考。。

「もう1個古いOS「El Capitan」も試してみよう。」

 

とは言え、せっかく苦労して設定し終わったMacBook Proに、再度、別のOSをインストールするのは心が折れる。。

なので、余っていた「USB接続の外付けSSD」を起動ディスクにして、そこにEl Capitanをクリーンインストールすることにした。(Macはこれが出来るのがありがたい。)

 

そして、そのEl Capitanに、Reason10をインストール。

 

 

結果、El Capitanは(Sierraと変わらず)Reason10使用時は、かなり高温状態になる。。

ここで早々El Capitanの導入は却下。

 


  

これ以上はどうにもならないので、高温になること以外は安定している「Sierra」で様子見することにした。

 

高温対策については、FanControlと言うアプリで、半ば強制的にCPUの温度を下げるようにしている。

このアプリのおかげでCPU周辺温度は、65度を上限にそれ以上は上がらなくなった。

Reason使用時でも、通常は、大体60度前後に落ち着いている。

 

このFanControl、かなり優秀なアプリで、普段CPUの温度が高くない状態では、余計なことは一切せず(ファンが勢い良く回ることはないので)、ファンの劣化のそれほど心配はしなくても良いと思うことにした。

 

   

FanControlについての参考記事

Macのファンコントロールソフトの決定版 Derman社のフリーウェア「Fan Control」
Mac用のファンコントロール(回転速度の制御)アプリはMacs Fan Controlを使っていました。しかしこソフトの少々強引なネット接続要求が気持ち悪く感じていたので、乗り換え先を探していました。 参考記事:Macs Fan Control 使うのやめました (フリーの)良さげなアプリが見つかり...

 

FanControl使用時と未使用時の比較画像(Sierra)

FanControlを使用していない状態

Sierraで、ハイパースレッディングとマルチコアレンダリングがオン。かなり熱い。

 

Sierraで、ハイパースレッディングがオン。マルチコアレンダリングがオフ。マルチコアレンダリングがオンと時とあまり変わらず、かなり熱い。

  

 

FanControlを使用した状態

  

Sierraで、FanControlを導入してみた。ハイパースレッディングがオン。マルチコアレンダリングがオフ。大分マシに。

 

 

Sierraで、FanControlを導入してみた Part2。一個前の画像と同じくマルチコアレンダリングがオン。ハイパースレッディングがオフだが、「CPUの使用率」を80%にしてみた(一個前は90%)。もっとマシに。

 

 

あとは、ノートPC用の冷却スタンドを併用してしのいでいる。(これもかなり効果的だとわかった。)

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取りあえずの結論

今回、わかったのは、ReasonはMacBook Proで使う場合、CPUが熱くなるのデフォルトの仕様だと言うこと。

 

その高熱への対策は、FanControlアプリの使用と、冷却スタンドなどを使用して物理的にMac冷やすのが効果的だ。

 

 それ以外の有効な方法は、オーディオのバッファサイズ(レイテンシー)を極力大きくすること。

バッファサイズを一番大きい「4096」にするとCPUの発熱はかなり抑えられます。

しかし、バッファサイズを大きくすると、MIDIコントローラーやMIDIキーボードを使ったリアルタイム演奏時は発音に時間差が生じるので、演奏に支障をきたす。

 

MIDIは打ち込みのみで、リアルタイム演奏をしない場合は、バッファサイズは一番大きくしておいた方が良いだろう。

リアルタイム演奏する場合は、演奏時のみバッファサイズを小さくするなどの工夫が、マシンの発熱を抑えるためには必要かもしれない。

  

加えて、ハイパースレッディングをオフすると(若干)温度はマシになるようだ。

 

 

また、High Sierraでは、前述した「オーディオのドロップアウト」や「プチフリーズ」の不具合が発生しているので、それらの症状が出にくい「Sierra」にダウングレードするのが効果的

 

もし、High Sierraを使うしかない場合は、(現在、Propellerhead社もこの不具合は認識しているようなので、)同社の対応を待つしかなさそう。

 

 

色々と面倒なReasonですが、ここ最近はメインのLogicをほったらかしてReasonばかりで遊んでいます。。欠点があってもそれを十分に補う楽しさがある素晴らしいDAWです。

 

今回は経過をメモ代わりに書き連ねただけなので、見にくくて申し訳ない。。

 

追記:Mac+Reasonのパフォーマンス低下の解決方法(2018年4月15日)

MacでReasonを使用する場合、高解像度のRetina液晶だとパフォーマンスが落ちるようだ。

なので、Reasonを低解像度モード使用してみた。(多少見にくくなったが、)驚くほどにキビキビと動くようになった。

そして、高温にもなりにくい。通常の(高い)解像度のモード時と比べてCUP温度は5度以上低い状態で推移している。

 

設定方法

finderのアプリケーションフォルダの「Reason10」を開く。

 

 

 

 Reason10フォルダの中にある「Reason.app」を右クリックして、情報を見るを選択する。

「Reason.appの情報」インスペクタが出てくるので、そのなかの「低解像度で開く」にチェックを入れる。

 

Reasonを開く。

これでOK。上記画像でわかるかは微妙だが、表示がかなり荒くなる。

しかし、温度は下がる。

温度を取るか? 見やすさを取るか?

それはあなた次第。