大ざっぱに言うと、MSpectralDynamicsは、音程のバランス取り(スペクトラルバランシング、トーナルバランシング)や、コンプレッシング、Eqing、マスキングなどこの一台でマスタリングに必須の機能を備えたツールです。
MSpectralDynamics。もしかしたら、現行のマスタリングツールとしては、最高峰のプラグインの一つかもしれないのですが、正直、中途半端な記事しか書けません。。
しかし、せっかくの半額セールが終わってしまうので、取りあえず「仮の記事」として置いておきます。
*2018年10月6日追記
セールはあと1日で終了です。(10月7日頃まで。)
MSpectralDynamicsについて
「このプラグインは何であるか?」を理解している方は、相当少ないんじゃないかと思います。その証拠に、英文でも取り上げている記事は数えるほど。
しかし、海外の掲示板なんかだとちょくちょく話題になっているんですよね。。
https://www.kvraudio.com/product/mspectraldynamics-by-meldaproduction
(ユーザーの詳細なレビューあり)
https://www.kvraudio.com/forum/viewtopic.php?t=511139
https://www.kvraudio.com/forum/viewtopic.php?t=460658
http://soundbytesmag.net/spectraldynamicsdynamiceq/
実は、私もちゃんと理解できなかったし、理解するのも面倒で、ずっと避けていました。そして、現在でさえも、もこのプラグインの半分も理解できていないと思います。
しかし、理解している人は、他人に勧めるでもなくこっそり使っている「偉大なマスタリングツール」であることは確かなようです。
自分もやっとここに来て使用を始めています。
誤解を恐れずに言うと、「挿すだけで音がむっちゃ良くなる」。透明感とクリアさがアップしているのがわかります。なんじゃこりゃ?って感じ。。
MspectralDynamicsの基本操作
上記通常UIの左端にある8つのモードでMspectralDynamicsにやらせたいことを選びます。
このモード設定セクションのことを「デバイスセレクタ」と言います。
その右隣にあるのが、グローバルセクションを含む「イージーモードコントロール」(簡易コントローラー)です。
MspectralDynamicsを簡単に使うには、この2つのセクションを使って操作していきます。
この「デバイスセレクタ」を使用すると、定義済みの8つのデバイスから選択できます。
「デバイスセレクタ」は、通常のプリセットとは異なります。
ノブやボタンを使って「イージーモードコントロール」を実際に使用できる特別なプリセットデバイスです。
ちなみに、独自のデバイスを作成する方法については、「EDITモード」ボタンをクリックで、より詳細な編集画面に入ることが出来ます。
(詳しくはあとで紹介するビデオチュートリアルをご覧ください。)
この8つのデバイスセレクターに、EDITモードでユーザーが作成したデバイス(設定・プリセット)を入れることはできません。8つのデバイスは固定化されています。
しかし、ユーザーが作成したデバイスは、通常のプリセットとして保存することができます。あなたが作ったデバイスは、プリセットボタンからいつでも呼び出すことが可能です。
UI右端にあるPlugin toolbar
MeldaProductionのプラグインではおなじみのPlugin toolbarも搭載されています。
これにより、以下の機能が使えます。
- リミッター
- MS処理も可能なチャンネルモード機能
- AGC(オートゲインコントロール):自動音量調整機能
- A~Hまであるプリセットセレクター
- モーフィング機能
- 設定のコピー&ペースト機能
- UNDO機能
気になった方は、デモってみてください。
デモ版:https://www.meldaproduction.com/download/plugins
上記のダウンロードマネージャーをダウンロードして、そのマネージャーから該当のプラグインにチェックを入れてインストールするカタチになります。(意外と簡単です。)デモ版有効期間は2週間です。
MSpectralDynamics、機能を使いこなせれば、Ozoneなどの他社製のマスタリングスイートは基本的には要らないんじゃないかと思われます。
以下の動画はMSpectralDynamicsのデモンストレーション。この動画作者さんは、ちょっとふざけた感じですが、MSpectralDynamicsのアウトラインは理解しやすいです。
このプラグインは、似たような製品が殆どないため、全体像を説明するのが本当に難しい。
簡潔に言うと、数百のバンドを備えたダイナミックイコライザー?
しかし、それは機能の一部に過ぎません。
あえて競合を探すと、Plugin Alliance ProAudioDSP DSM V2(329ドル)あたりが最も近いものかも。
そして、DeNoise機能(ノイズ除去)もある。
また、Sootheのようなスペクトルシェイパー的な機能もあります。(スペクトルアナライザでを使って突出した帯域のみを潰すコンプ的機能。)
はたまた、Gullfoss的なダイナミックバランスを半自動で行う機能。(Gullfossはあらかじめ定義されたターゲットカーブに基づいてダイナミックイコライゼーションを提供しているように見えます。) これはMSpectralDynamicsでも比較的容易にできるようです。
1時間以上のMSpectralDynamicsとSootheの比較・解説動画です。
⬇️
MSpectralDynamicsの代表的な解説記事(一部意訳)
(https://www.soundshockaudio.com/melda-productions-mspectraldynamics-review-beginners-guide/)
Meldaのウェブサイトによると、
「MSpectralDynamicsはスペクトル領域で動作するダイナミクスプロセッサーで、個々の周波数で作業することができます。
通常のマルチバンドコンプレッサーだと、バンドと連携して不自然に聞こえ、オーディオを破壊してしまう場合があります。
MSpectralDynamicsは、各周波数およびその周囲に位置するエネルギーを近似し、それに応じてその周波数にダイナミクスを適用します。
スペクトル・コンプレッションを使用すると、スペクトルエネルギーのバランスをとることができ、アーチファクト(人工的な味付け感)の少ないラウドネスを高めることができます。
正直なところ、このタイプの処理には業界固有の名前があるようには見えません。
要するに、このプロセッサは、限られた数の帯域を有し、はるかに広い周波数範囲に影響を及ぼすマルチバンド・コンプレッサーとは異なり、非常に多数の正確な周波数に影響を及ぼすコンプレッサーであると言えます。
MSpectralDynamicsのより詳細な概要についての動画
(以下のビデオをご覧ください)
サイドチェーン信号をアナライザ部分にルーティングして、別の信号に基づいて1つの信号をスペクトル圧縮することができます。
MspectralDynamicsお役立ちガイド
このMSpectralDynamics。現在半額セール中です。
元値が結構高額なプラグインで、
通常価格:249ドル(199€)。
それが現在、半額の125ドル。
ポイント還元:£4.7(約700円)
試用してみてピンと来た方なら、この機能と完成度を考えれば、(特にこの半額プライスで購入できるなら)お得度が高い製品だと感じると思います。