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Traktor内部ミキサーのEQ 選び方

 

Traktor内部ミキサー・EQとフィルターを活用しよう

 

Traktorを使用する場合、以下の2種類の方法に大きく分けることができる。

 

外部の本物のミキサーを使う方法

Traktorに内蔵されているミキサーを使う方法

 

今回から3回に分けて、⑵のTraktorに内蔵されているミキサーを使用する上での重要なトピックスについて考察していく。

 

Traktorに「内蔵されたミキサー」は、以下のようないろいろな呼び方があるが、どれも同じものを指す。

  • 内部ミキサー
  • 内蔵ミキサー
  • インターナル・ミキサー
  • ソフトウェア・ミキサー

 

ここでは「内部ミキサー」と統一して呼ぶことにする。また、Traktor使用者の間では、外部の本物のミキサーのことを「リアル・ミキサー」と呼ぶことが多い。

 

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上記画像の赤ワクで囲ったところが内部ミキサーの主要な部分。

リアルミキサーと遜色ない操作系統をもっている。

 

Traktorの内部ミキサーの特筆すべきところは、他の主要なDJソフトと違い、イコライザー(EQ)とフィルターの種類が豊富なこと。

 

Traktorの内部ミキサーには、EQが6種類とフィルターが3種類ある。この中からDJの好みとTPOに応じて自由に使い分けることができる。

 

ある意味、18通り(6種類のEQと3種類のフィルターの組み合わせ)の異なるテイストを持ったミキサーを所有していると言えなくもない。

 

それらEQとフィルターの様々な組み合わせによって、DJミックス時のフィーリングに大きな違いが出てくる。各EQ、フィルターは、それぞれ独自の個性があり、使用していて、日々いろいろな発見ができると思う。

しかし、初心者にとってはミキサー(EQやフィルター)の選択肢が複数あると、一体どれを使ったら良いのか考えあぐねてしまうかもしれない。

 

 

以下に、私なりのEQとフィルターの選び方を記しておきたいと思います。

 

 ただし、Traktorで内部ミキサーを使う場合、MIDIコントローラーを使用することが前提となる。

 

コントローラーは、やはり、Traktor製造業者であるNI(Native Instuments)製のものが、断然お勧め。

ソフトウェアのTraktorと同一の製作チームが関わっているNI製のハードウェアは、Traktorとの親和性が非常に高く、操作系統が練りに練られているので。

 

しかし、もしもTraktorのEQとフィルターが操作できる一般的なMIDIコントローラーを現在使用しているのであれば、改めてNI製のモノを買わずとも、そちらでも問題なく操作は可能。

   

私のお勧めは

 

• 4チャンネルの(4つのトラックを再生したい)場合は、

Kontorl S4もしくはS5S8

Native Instruments 4チャンネルDJシステム TRAKTOR KONTROL S4 MK2

 

• 2チャンネルの場合は、

Kontrol Z1とX1のセットアップ

Native Instruments 2チャンネル式ミキシング・コントローラ TRAKTOR Kontrol Z1

Native Instruments アドオン・コントローラ TRAKTOR Kontrol X1 MK2

 

これらKontrolシリーズのハードウェアが、ソフトウェアのTraktorとの連携が良く練られていて使いやすいと思う。

 

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また、Kontrol S2もけっして悪くはないが、独立したフィルターノブが備わっていない。フィルター操作は、ゲイン用のノブとの共有になってるので、若干の使いづらさがあるかもしれない。(シフトボタンで切り替えて操作する感じ。)

 

 

 

下画像の2つのコントローラーの下がKontorl S2。

ちなみに上のコントローラーは、今は亡きM-AudioのデジタルDJソフトウェア「Torq」用のコントローラー「xponent」。

 

 

上記写真のKontrol S2では、ゲインとフィルター用のノブが、EQノブの上に位置している。この2つの機能は、共有になっていて、ノブが独立していない。

 

 

一方、Kontrol Z1(写真下)やKontrol S4、S5、S8は、ゲイン用とフィルター用のノブが独立して装備されている。

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Kontrol Z1(S4、S8、S5)では、EQ直下に一回り大きいフィルターノブが鎮座していて、
とても使いやすいデザイン。

今ならKontrol S5が格安で買える

Native Instruments DJコントローラー TRAKTOR KONTROL S5

現在、Kontrol S5がセールプライスになっています。

追記(2018年6月9日):ちなみにこのS5は既に製造中止が決定したようです。新品を手に入れたい場合は、急いだ方が良いのかも知れません。

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TraktorのEQ、フィルター設定の開き方

Traktorの設定を開いて、Mixerをクリック。

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下の画像の1番がEQの選択。2番でフィルターの選択が可能になっている。

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6種類のEQが選択できる。

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Traktorに装備されている6つの個性的なEQ

Classic

 
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Traktorのオリジナルで標準の3バンドEQのDJミキサー。

使いやすく、癖のないEQ。逆にそこが面白味に欠ける部分かもしれない。

 

完全なアイソレータータイプである「Z ISO」 EQを除けば、他の4つのEQと比べ、このClassic EQが一番、各音域の周波数をカットできる。
 
このClassicは、Traktor Z1に付属するDJソフト「Traktor LE」(Traktorの機能限定版)でも使える汎用性ミキサー。
 
昔は、このClassic EQが標準仕様って感じでしたが、現在はP600やP800の方が使用者が多くなっているのではないかと思う。
 
  
外部のリアルミキサーを使用する時は、特別な事情がない限りこのClassicに設定しておこう。なぜなら、Classic EQは、HI、MID、LOWのEQすべてが「12時」の位置にあれば、出音が変化しないので外部のミキサー使用時に音質に影響を与えないため。
  

       

P600 (DJM-600)

Pioneer ザ・プロフェッショナル・ディージェーミキサー DJM-600 DJミキサー (ダークシルバー)
 
パイオニアのDJM-600を模した3バンドEQのDJミキサー。
どのジャンルにも器用に対応するEQ。
後発のP800と似ていると思うが、このP600の方が各周波数帯とも若干残る。
P800と比較すると、各バンドのEQノブを反時計回りに絞っていくと、P600の方がほんの少しだがリバーブがかかっている感じがしないでもない。(ぜひEQをいじりながら両者を聞き比べてみてほしい。)
 
また、P800の方が若干乾いた音。私はP800の方が好み。
 
どのEQを選ぼうか迷ったら、まずはこのP600を起点にP800、Z ISOあたりと比較して好みのEQのかかり具和で選んでいくと良いと思います。
 
 
 

NUO

ECLER NUO5

 スペイン、Ecler社のNuoミキサーを模した3バンドEQのDJミキサー。

他のEQと比べ、かなり個性が強い(癖のある)EQ。
 
完全に各音域がカット出来るアイソレータータイプのZ ISOや、そこそこ各音域が切れるClassicなどと使い比べると分かりやすいが、
このNUOは、LOWを反時計回りに目一杯切っても、低音域が相当残る。
音に色づけされる感じもある。
そのせいかEQ操作時には出音がファットな印象を受ける。
 
また、HIもLOW同様、そこまで切れてない感じ。しかしその辺がこのNUOの個性と言えるだろう。ある意味一番の変態仕様かも。
 
各EQのバンドにキルスイッチが付いているタイプのコントローラーを使っているなら、これくらいファットな音質のEQを使って見るのも面白いかもしれない。
 
 
 

   

XONE

Allen & Heath XONE : 92L プロフェッショナル 6ch DJミキサー リニアフェーダーモデル
 
Xoneは、英国のアレヒ(Allen&Heath社)製のミキサーを模した4バンドEQのミキサー。
  
MID(中音域)の周波数の制御が、「HI-MID」と「LOW-MID」の2系統あるのが特徴。
これは、4バンドEQモデルの「Xone92」をエミュレートしているんだろうと推測します。
 
Xoneは、ハウスやテクノのDJには人気の高いミキサー。中にはXoneじゃなきゃプレイしたくないと言うコアなファンもいるほど。
 
もちろん、このTraktorのXone EQが、本物のXone92を完璧に再現出来ているとは思わないが、ハードを模倣したEQにしてはなかなかの出来。
 
  
Xone EQは、Traktorの6つのEQの中で唯一4バンドEQを搭載している。これは、精緻なEQ操作を実現したいテクノやハウス系DJに最適。
 
ただしこのXoneをフルコントロールするには、コントローラー側も、EQのために4つのノブが独立して必要。
 
実は、EQ用にノブが4つあるコントローラーを見つけるのは難しい。
 
Kontrol Z1やS4、S5、S8などでXoneEQを使用したい場合は、ゲインノブかフィルターノブに4つあるEQのどれかを割り当てる感じになると思う。
 
ただしこのXone EQ、個人的には操作しにくいというか、ちょっとした操作で音が破綻しやすい気がする。音質自体は良いのだが。
(ただ単に、自分がXone EQを使い慣れてないだけなのかもしれませんが。)
 
 
   

Z ISO

Native Instruments 2+2チャンネル・コントロール・ミキサー TRAKTOR Kontrol Z2
 
ZISOは、新しいTRAKTOR KONTROL Z2のDJミキサーと同じ3バンドEQ。完全なキル・アイソレーター・タイプのEQ。
EQノブを、反時計回りに回し切ると、それぞれの周波数帯域を完全にカット出来る。
  
しかし、完全にカットできるが故に、フェーダー・カーブが急激に変化するので、繊細な操作をDJに要求するEQでもある。
 
Traktorの内部ミキサーのEQの中で、このZ ISOだけが完全にそれぞれの周波数がカット出来るアイソレータータイプの特別なEQ。
各バンドにキルスイッチを持たないコントローラーを使うDJにはありがたい存在。
 
 
次項で詳しく解説する、フィルターを曲同士のミックス調整に使用するときは、このZ ISO EQをフィルターの補助として、もしくはコンビとして使用するのがおすすめ。
なぜなら、ノブの操作で各周波数がきっちり切れるので、フィルターで加工した出音を精緻にコントロールしやすいので。
   
  
   

P800(DJM-800)

P800は、Traktorに後から追加された比較的新しいミキサー。
実はこれ、パイオニアの名機、DJM-800を模した3バンドEQのDJミキサー。
 
個人的には、これが一番好きなミキサー。
 
きちんとEQでミックスしたいときはこのP800を使うことが多い。
 
 
各バンドのEQのフェーダー・カーブがとても自然な感じで、曲同士を違和感なく混ぜ合わせることができる。
 
DJミックスでフィルターなどを使うのは邪道だと思われる硬派な方は、このP800、お勧めです。
パイオニア・ミキサーのエミュレーションらしく、どのジャンルにも合わせやすいミキサーだと思う。EDMやトランス、NU-DISO、テクノ、ハウスなんでもござれな感じ。
 
Pioneer DJM/DJミキサー DJM-800
DJの定番ヘッドホン「HD25」の新パッケージが発売されました

【国内正規品】ゼンハイザー 密閉型ヘッドホン HD25-1 II

こちらは従来のHD25 II

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DJ用ヘッドホンの鉄板「HD25」の新パッケージが発売されました。
上記のHD25 IIと比べ、刻印などの細かい若干の変更はあります。また、キャリングケースがつかないなどのシンプルな構成となっていますが、中身の性能はほとんど変わらないようです。

これで従来のHD25 Ⅱと比べ、価格は約40%オフ

凄すぎる、、コスパ最高です。

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(ゼンハイザー・ジャパンの保証がある)国内正規品では今のところアマゾンがお買い得価格でやってますね。