
Realphonesは、ホームスタジオ音楽製作者は持っておきたいヘッドホン・キャリブレーション・ツール。(ヘッドホンでも正確なミックスを可能にする便利なツールです。)
「SoundID Reference」(旧名:Sonarworks Reference)と機能が似たツールですが、それよりだいぶ手頃な価格で提供されています。
そして現在は、そこから更にお得なセール価格で手に入れることができます。ヘッドホンキャリブレーションを導入する敷居を低くしてくれる良いセールかと思います。
*2021年4月末にリリースされたバージョン1.7では、「簡単操作モード」などの新機能が追加されています。
dSONIQ『Realphones』Sonarworks Referenceより安く導入できるヘッドホン補正とスタジオ・エミュレーションのモニタリング補助ツール
dSONIQ『Realphones』は、ヘッドホン補正とバーチャルスタジオのエミュレーションを行うことができる便利なツールです。
レコーディングスタジオのコントロール・ルームの音響環境を、ヘッドホンに再現し周波数特性を補正してくれるモニタリング補助ツールです。
Realphonesを用いると、ユーザーのヘッドフォンが信頼できるミキシングのモニタリング・ツールに変身させることができます。
Realphonesは、プラグインとスタンドアロン・ソフトウェアの二刀流で使用することができます。
ヘッドホンを使用する必要のあるホームスタジオ音楽家には必須の感のあるサウンドキャリブレーション(補正)ソフトウエア。
この分野では、「SoundID Reference」(旧名:Sonarworks Reference )が有名ですね。
SoundID Referenceの機能が限定されていない完全版である「SoundID Reference for Speakers & Headphones」は、289ドルです。
一方で、このRealphonesの上位版『Realphones Ultimate Pack』の通常価格は、179ドルです。
それが現在セールになっていて、99ドルで購入可能です。
また、中位版の『Realphones Professional Pack』なら、通常価格:99ドル → セール特価:55ドルで購入できます。
Realphones:3つのバージョンの比較図
バージョン | Lite Pack | Professional Pack | Ultimate Pack |
フォーマット | スタンドアロン、VST、VST3、AU | スタンドアロン、VST、 VST3、AU | スタンドアロン、VST、VST3、AU |
ヘッドフォン・プロファイル | 一般的なプロファイルのみ | 3つの標準ヘッドフォンキャリブレーションプロファイル | サポートされているすべてのモデルの標準ヘッドフォンキャリブレーションプロファイルの無制限の選択が可能 |
Sonarworks ReferenceとdSONIQ Realphonesの違い
以下のsoundonsoundさんの記事が詳しいです。
Sonarworks Reference はヘッドフォンとスピーカーベースのモニタリングシステムでも同じように動作するように設計されています。
一方で、dSONIQ Realphonesは、純粋にヘッドホンのみをターゲットにしています。
しかしながら、dSONIQ Realphonesは、Referenceとは異なり、単にヘッドフォンの欠陥を補正するだけではありません。
Referenceにはない「バイノーラル処理」のオプションが搭載されています。
この機能で、コントロールルームのスピーカーで聴くような体験を再現しようとしています。
つまり、Realphonesは、Referenceの機能とWavesのNxの機能を組み合わせたものと考えることができます(ヘッドトラッキングはありませんが)、あるいは古いFocusriteのVRM Boxと考えることができます。
デモ動画
Realphonesを使ってヘッドフォンを完全なミキシングワークスペースに変える方法(5分・日本語翻訳字幕可能):
著名な音楽制作系解説チャンネルMusicTechHelpGuyによる詳細な紹介&解説動画:(11分40秒・日本語翻訳字幕可能):
Realphones用いたヘッドフォンの歪みを補正する方法チュートリアル(6分25秒・日本語翻訳字幕可能):
レビュアーWhite Sea Studio氏によるレビュー動画(14分・日本語翻訳字幕可能):
HiphopプロデューサーSoniq Sounds氏によるレビュー動画(13分・日本語翻訳字幕可能):
RealphonesとWaves Abbey Road Studio 3 を使用し、これらプラグインでスタジオを置き換えることは可能かを検証(12分・日本語翻訳字幕可能):
dSONIQとWavesのソフトウェアを用いて、このヘッドフォン操作ソフトウェアが、音響的に処理されたスタジオに本物のモニタースピーカーがある場合と比較してどうかを確認してみました。
マスタリングを学ぶための最良の方法(25分・日本語翻訳字幕可能):
ビデオ内でRealphonesを使用しています。
dSONIQ Realphonesについて
Realphonesは、ヘッドフォンを使ったミキシングに必要なすべて網羅するモニタリング・ツールです。
厳選された機能の各セットは、あなたのトラックが、スタジオや他の場所でどのように聞こえるかを、ヘッドフォンを外すことなく理解するのに役立ちます。
Realphonesの特徴
- ヘッドホンの周波数特性を補正します(対応機種一覧を参照)。
- プロのニアフィールドとファーフィールドのモニタリングを備えたスタジオコントロールルームのエミュレーションを備えています。
- HRTFに基づくバイノーラル・バーチャル・ポジショニング(両耳性の仮装位置)を使用できます。
- プロフェッショナルおよび家庭/消費者向けオーディオ再生システムの周波数応答をシミュレートします。
- ミックスの空間成分と周波数成分をモニターするための機能を備えています。
Realphonesの技術はどのように機能するのか?
ヘッドホンの周波数特性の調整
以下が、一般的なプロ用スタジオヘッドホン6モデルの個別サンプルの周波数特性グラフです。
ピークやディップは音色や音楽のバランスに誤差をもたらし、周波数のマスキングの原因となります。
(ヘッドフォンの周波数特性グラフをもっと見る)
以下が、Realphones Standard周波数補正を適用した後の同じサンプルの周波数特性のグラフです。
均等なレスポンスにより、より確実な音色の伝達と音楽バランスを得ることができるようになります。
Realphonesはバーチャルな音響空間を提供します
従来のヘッドホンのステレオ再生

電話のトランスデューサーは耳の近くに配置されており、音響的に互いに隔離されています。
- 架空の音源は間隔が広すぎて、しっかりとしたサウンドステージに結合されていません。
- センターとサイドのスペクトルバランスが乱れる。
- 部屋の反応がないことで、乾いた薄い音につながります。
バイノーラルアングル(両耳のアングル)を60°に設定

音響心理バーチャルソースの配置は、標準的なスタジオモニターのセットアップにマッチしています。
- ミックスとその構成要素の表現がしっかりとしたものになります。
- センターとサイドの間のレベルと周波数バランスが再構築されます。
- 音源の適切なローカリゼーションと相互作用は、ミックスの幅と深さを創造的に表現するために必要です。
ルームアンビエンスを100%に設定

バイノーラルに捉えたプロのスタジオコントロールルームの雰囲気を、ドライなヘッドフォンサウンドにプラスします。
- ミックスは実際の部屋の音響の文脈で再現されます。
- ミックスのボディ、トランジェント、空間が明らかになります。
- ルームリフレクションは、レベル、イコライジング、スペース、エフェクトを微調整するポイントを提供し、ミックスをより良いものに変換します。
ミックステスト・ツールを搭載しています
Realphones には、プロや民生用オーディオスピーカーの多様なセットのモデリングが備わっています
そのおかげで、幅広いシミュレートされたスピーカーでミックスの動作を確認することができます。

ステレオミックスの様々な側面を操作するためのコントロールツールも用意されています
これにより、モノラルの互換性、左右対称性、シングルスピーカーの再生、サイドの反位相コンポーネントをテストすることができます。

Realphonesの効能

Realphonesは、以下のような場合に特に効果を発揮します。
- 適切に音響処理されたスタジオを用意できない場合。
- 自宅などのバックグラウンドノイズやリバーブがひどい部屋でトラックのミキシング作業をしているばい。
- プロ用のモニターでも十分な結果を得ることができない場合。
Realphonesを使えば、ヘッドフォンでのミキシングの可能性は、プロのレコーディングスタジオのコントロールルームのような状況に近づけることが可能になります。
モニタリングが信頼できるものになるので、ミキシングプロセスがよりシンプルになります。
そして、あなたの家族や隣人は、邪魔な音や大音量の音楽に我慢する必要はありません。
一方で、プロのオーディオスタジオを利用している場合、Realphonesはスタジオ内での補助的なモニターとしてだけでなく、スタジオ外でのトラック作業のための主要なツールとしても使用することができます。
慣れない音響環境のスタジオでも、あなた自身が慣れ親しんだコントロールをいつでも利用することができます。
様々なオーディオデバイスをエミュレートするためのモードは、
「あなたのミックスが民生用スピーカーや強力なサブウーファーを搭載したシステム、ポータブルデバイスでどのように聞こえるか?」
を、デスクから立ち上がることなく決定するのに役立ちます。
また、Realphonesは、移動中や旅行中のミックス作業にも最適です。
必要なのはプラグインとヘッドフォン、そしてラップトップだけです。Realphones は、外出先でも簡単に持ち運べる正直なモニタリングです。
Realphones:3つのバージョンの比較図
バージョン | Lite Pack | Professional Pack | Ultimate Pack |
フォーマット | スタンドアロン、VST、VST3、AU | スタンドアロン、VST、 VST3、AU | スタンドアロン、VST、VST3、AU |
ヘッドフォンプロファイル | 一般的なプロファイルのみ | 3つの標準ヘッドフォンキャリブレーションプロファイル(注1) | サポートされているすべてのモデルの標準ヘッドフォンキャリブレーションプロファイルの無制限の選択(注1) |
(注1)特定のヘッドフォンモデルの周波数応答プロファイル。 1つのモデルのヘッドホンの測定値の平均に基づいて取得されます。 サポートされているヘッドホンモデルの数は現在、90を超えています。
Realphonesが対応しているヘッドフォンモデル一覧
注意:ライト版の『Realphones Lite Pack』には、特定のモデルに関連しない一般的なプロファイルのみが含まれています。
以下の対応ヘッドホンモデルは、中位版「Realphones Professional」と上位版「Ultimate Supported Headphones」に含まれているヘッドホンモデルです。
各周波数特性校正プロファイルには、同じヘッドフォンモデルの複数のインスタンスの平均測定結果が含まれています。
ヘッドホンキャリブレーションのプロファイル
- Adam Audio SP-5
- AKG K52
- AKG K72
- AKG K77
- AKG K92
- AKG K121 Studio
- AKG K141 MKII
- AKG K240 MKII
- AKG K240 Studio
- AKG K271 MKII
- AKG K514 MKII
- AKG K601
- AKG K612 Pro
- AKG K701
- AKG K702
- AKG K712 Pro
- Apple EarPods
- Apple AirPods (gen 1.2)
- Artesia AMH-122
- Audeze LCD-1
- Audeze LCD-2
- Audeze LCD-X
- Audeze LCD-XC
- Audeze Sine
- Audio-Technica ATH-910 Pro
- Audio-Technica ATH-M20x
- Audio-Technica ATH-M30x
- Audio-Technica ATH-M40x
- Audio-Technica ATH-M50
- Audio-Technica ATH-M50x
- Audio-Technica ATH-M70x
- Audio-Technica ATH-MSR7
- Audio-Technica ATH-R70x
- Axelvox HD 241
- Axelvox HD 242
- Axelvox HD 271
- Axelvox HD 272
- Beyerdynamic Custom One Pro
- Beyerdynamic Custom Studio Standard
- Beyerdynamic DT 150
- Beyerdynamic DT 240 Pro
- Beyerdynamic DT 250
- Beyerdynamic DT 770 Pro 32 Ohm
- Beyerdynamic DT 770 Pro 80 Ohm
- Beyerdynamic DT 770 Pro 250 Ohm
- Beyerdynamic DT 880 Pro
- Beyerdynamic DT 990 Pro 250 Ohm
- Beyerdynamic DT 1770 Pro 250 Ohm
- Beyerdynamic DT 1990 Pro 250 Ohm
- Blue Mo-Fi
- Bose QuietComfort 25
- Bose QuietComfort 35
- Bowers & Wilkins P9
- Denon AH-D2000
- Direct Sound Extreme Isolation EX-29
- ESI eXtra 10
- Focal Clear Professional
- Focal Listen Professional
- Focal Spirit Professional
- Focal Utopia
- Focusrite Scarlett HP 60 (gen 1)
- Fostex T50RP
- Fostex T50RP mk2
- Fostex T50RP mk3
- HeddPhone
- Hifiman HE-500
- Hifiman HE400i
- Hifiman HE400S
- Hifiman Sundara
- HyperX Cloud Stinger
- ISK HF2010
- ISK MDH8000
- Koss Porta Pro Classic
- KRK KNS 6400
- KRK KNS 8400
- M-Audio Q40
- Marshall Major II
- Marshall Monitor
- Neumann NDH 20
- Oppo PM-3
- Philips SBC HP200
- PreSonus HD7
- PreSonus HD9
- Roland RH300
- Samson SR850
- Samson SR950
- Sennheiser HD6 Mix
- Sennheiser HD 25
- Sennhesier HD 200 Pro
- Sennheiser HD 205
- Sennheiser HD 206
- Sennheiser HD 215-II
- Sennheiser HD 280 Pro
- Sennheiser HD 380 Pro
- Sennheiser HD 535
- Sennheiser HD 558
- Sennheiser HD 559
- Sennheiser HD 580
- Sennheiser HD 598
- Sennheiser HD 600
- Sennheiser HD 650
- Sennheiser HD 660 S
- Sennheiser HD 700
- Sennheiser HD 800
- Sennheiser HD 800 S
- Shure SRH440
- Shure SRH840
- Shure SRH940
- Shure SRH1440
- Shure SRH1540
- Shure SRH1840
- Sony MDR-1A
- Sony MDR-7506
- Sony MDR-7510
- Sony MDR-7520
- Sony MDR-Z7
- Steven Slate Audio VSX
- Superlux HD 668B
- Superlux HD 681
- Tascam TH-06
- Telefunken THP-29
- Yamaha HPH-MT5
- Yamaha HPH-MT7
- Yamaha HPH-MT8
バージョン1.7の新機能(イージーモードの追加など)
- 「イージーモード」の導入:音質に妥協することなく、インターフェースを簡素化しました。
- 3種類のヘッドフォンエミュレーションプロファイルを追加。ダイナミックオープン、ダイナミッククローズ、ジェントルレスポンス
- 新しいファクトリー・プリセットの追加
- オフラインでのエクスポートコントロール:Realphonesでのミックスダウンが可能になりました。
Realphones 1.7では、ユーザーの皆様からのご要望にお応えして、シンプルなインターフェースを採用しました。
ユーザーの皆様からのご要望にお応えして、インターフェースを簡素化しました。直感的に操作できる3つのメインコントロールだけで、Realphonesとの対話がより簡単になりました。
イージーモード
最新版 Realphones V1.7から追加された「イージーモード」の紹介動画(3分28秒・日本語字幕可能):
新しいインターフェースは「イージーモード」と呼ばれています。
これにより、初めての方でも数回クリックするだけでヘッドフォンモニターの品質を大幅に向上させることができます。
「イージーモード」では、音質に妥協はありません。同じエンジンを搭載していますが、コントロールが簡素化されているため、より便利にRealphonesのサウンドを変更することができます。
イージーモードからクラシックなアドバンスドモードへの切り替えが可能です。
システム要件
Mac
- OSX 10.9以降
- VST、VST3、AU(64ビットのみ)
Windows
- Windows 7 以降
- VST、VST3(32または64ビット)
セール情報

45%OFFセール
Plugin BoutiqueとADSRでセールが開催されています。
*どちらも異なる有料製品のオマケが付いてきます。
Plugin Boutiqueのおまけ
*Plugin Boutique:製品を購入時に以下の製品が無料でプレゼントされます。
ADSRのおまけ
*ADSR:製品を購入時に以下の製品が無料でプレゼントされます。
【ライト版】Realphones Lite Packのセール
Plugin Boutique
通常価格:69ドル → セール特価:38ドル
ADSR
通常価格:69ドル → セール特価:37.95ドル
*主なセール価格の推移:
*【中位版】Realphones Professional Packのセール
Plugin Boutique
通常価格:99ドル → セール特価:55ドル
ADSR
通常価格:99ドル → セール特価:54.45ドル
*主なセール価格の推移:
*【上位版】Realphones Ultimate Packのセール
Plugin Boutique
通常価格:179ドル → セール特価:99ドル
ADSR
通常価格:179ドル → セール特価:98.45ドル
*主なセール価格の推移:
中位版の「Realphones Professional」から上位版の『Realphones Ultimate』へのアップグレード
*中位版の「Realphones Professional」をお持ちの方向けの上位版『Realphones Ultimate』へのアップグレードです。
通常価格:81ドル → セール特価:45ドル
*主なセール価格の推移:
- 2021年6月:81ドル→45ドル
- 2021年11月:81ドル→40ドル
- 2021年12月:81ドル→45ドル
ライト版の「Realphones Lite Pack」から上位版の『Realphones Ultimate』へのアップグレード
*ライト版の「Realphones Lite Pack」をお持ちの方向けの上位版『Realphones Ultimate』へのアップグレードです。
通常価格:31ドル → セール特価:17ドル
*主なセール価格の推移:
- 2021年11月:31ドル→15ドル
- 2021年12月:31ドル→17ドル
*上記の製品を購入時に、以下の製品が無料でプレゼントされます。