スウェーデンのプラグインメーカーKilohearts社の年末セールで、次世代シンセ「Phase Plant」を中心としたセールが行われています
*2021年12月11日:セール期間が1/2(日)夕方までに延長されています。
- 【通常のシンセ】シンセ単体「Phase Plant」のみのセール
- 【豪華版シンセ】「Phase Plant」にFXプラグイン30製品が付属する『Phase Plant + Toolbox PROFESSIONAL』のセール
- このセール【Kilohearts製品全部入り】「Toolbox ULTIMATE」のセール(Phase Plantも含まれる)
ここでは、同社の全部入り最上位バンドル『Toolbox ULTIMATE FX Bundle』のセールについて解説します。
Toolbox ULTIMATE FX Bundleには、様々な種類のエフェクター、シンセ、EQなど総額: 1209ドル(38製品)が収録されています。
『Toolbox ULTIMATE FX Bundle』のセールページ
40%OFFで恐らくですが最安タイだと思います。
Toolbox ULTIMATE:Kiloheartsのエフェクトモジュール全部入り
Kiloheartsのエフェクトモジュール全部入り『kHs Toolbox Ultimate』。
サウンドデザイン系のFX総合バンドルです。(それ以外にもシンセやミキシング用のEQなども入っています。)
Kiloheartsのモジュラー式エフェクトシステム『Snapin』のフレームワーク的なプラグインシリーズ『Phaseplant』、『Snap Heap』『Multipass』も入っています。
そして、それらのフレームワーク内部とDAW用のプラグインとしても使用可能な(*1)モジュール・コレクション:30製品種類なども入った全部入りバンドルです。
紹介&レビュー動画(14分20秒・日本語字幕可能):
Kiloheartsのバンドルは、サウンドデザイナーや、エッジの効いたエレクトリック系、クラブ系、ヒップホップ系あたりをやっているプロデューサーの方々にとっては、特に注目度の高い製品かと思います。
Kilheartsのエコシステムは、シンプルで操作性の良いUIとユーザーが自由自在に遊べるごちゃ混ぜ感が同居した不思議な世界です。
この価格でKiloheartsの全ての製品が手に入るのは魅力的です。しかし一方で同社の製品を複数持っている場合は手を出しにくいかなと。。(Kiloheartsの製品をまだほとんど持っていない方には特に良いセールだと思います。)
Kilohearts Toolbox ULTIMATEには、Kilohearts社が開発しているすべてのスナップインホスト(Kiloheartのエコシステムであるモジュラーエフェクトの入れ物的なプラグイン三製品)とすべてのスナップイン(単独で使用できるプラグインにも化けるモジュール、30製品)、その他のシンセやEQなどのVST/AUプラグイン5製品が収録されています。
ちょっとわかりずらいKiloheartsのラインナップですが、楽しい製品が多いので、概要だけでも心に留めていただけたらと思い、簡単にメモしておきます。
Snapheap: モジュラーエフェクトの遊び場
Kilohearts Snapin(フレームワーク)は、簡単&クリエイティブなサウンドデザインのおもちゃ箱です。(エフェクトチェーン管理プラグイン。)
DAW上でエフェクトチェーンを管理するのは面倒で退屈な場合がありますが、Snap Heapを使用すると、複雑なエフェクトシステムを非常に簡単に作成&管理できます。
Snap Heapは、最大4つのルーティング可能なレーンのモジュラー「スナップイン」エフェクトベースにしています。
各レーンには任意の数のスナップインを含めることができ、個々のゲイン、パンニング、ドライ/ウェットミキシングが可能です。ドラッグアンドドロップで各モジュールは簡単に移動できます。
Multipass:モジュラー・マルチバンドFXツール
『Multipass』は、モジュラー・マルチバンド・エフェクト・プロセッサー。
Multipassは、KiloHeartsが多数開発しているSnapin系プラグイン(モジュラーとしても機能する)製品群の親玉的ツールです。(Snapin ホストプラグイン)
KiloHearts社の超シンプルなインターフェイスにモジュラーシステムならではの多くの機能を搭載しています。
Multipassは、マルチバンドで機能するのが最大の特徴です。
サウンドにエフェクトを追加する場合、そのエフェクトをサウンドの特定の部分(帯域)だけに適用したいときにMultipassは使える奴です。
Multipassは、入力音を最大5つの簡単に調整可能な周波数帯域に分割して、各帯域に無制限の数のエフェクトを適用できます。
KiloHearts Multipassは、オーディオをいくつかの異なる周波数帯域に分割するバンドスプリッターを備えているので、各バンドを分割、独立して処理できます。
マルチバンドの実際の処理は、Snapinとして知られる他の単一目的のプラグインに任せます。
Snapinにはさまざまな種類があり、ディストーションやコーラスなどの多くの古典的な効果だけでなく、フォルマントフィルタリングや周波数シフトなどの異常な効果も実装しています。
Snapinは、Multipassにロードできることに加えて、プラグインとしてDAWに直接ロードすることもできます。
Multipassにはいくつかの異なるSnapinがバンドルされています。また、KiloheartsのWebサイトからさらに購入することが可能です。
Multipassの解説動画(5分・日本語字幕可能):
KiloheartsMultipassによる信じられないほどのマスタリングトランスフォーメーション(4分45秒・日本語字幕可能):
Kilohearts Multipassは、業界で唯一のカスタマイズ可能なマルチバンドプロセッサーです。
このビデオでは、スティーブンがマスタリングにどれほど強力な効果があるかを紹介しています。
Multipassでミキシングの解説(6分・日本語字幕可能):
記事:
Phase plant:シンセ(Kiloheartsが考える「サウンドデザイナーの夢」の実現)
Kiloheartsのエフェクトモジュールを内部に放り込んで遊べるハイブリッドシンセサイザー。
Phase Plantは、ソフトウェアシンセに関しては、すべての世界で最高のものを提供します。
クラシックなアナログサブトラクティブシンセシス、サンプル、ウェーブテーブルテクノロジーが、迅速かつ創造的な方法で提示されます。
Phase Plantの解説動画(15分・日本語字幕可能):
Phase Plantのチュートリアル動画(7分22秒・日本語字幕可能):
Phase Plantの詳細:ジェネレーターと概要 ・パート1(43分・日本語字幕可能):
Phase Plantの詳細:モジュレータの解説 ・パート2(49分・日本語字幕可能):
詳細記事:
kHs ONE:学習にも適した分かりやすいシンセ
EDM、House、ポップス、Trapなどなど「何でも来い!」なSylenth1系統の汎用性の高さから、評判の良いバーチャルアナログ・シンセ。ぱっと見、地味だけど使いやすい。
逆に欠点は、Sylenth1と比較すると、サードパーティのサウンドバンクが圧倒的に少ないことかなと。(ファクトリープリセット自体は結構な数が入っています。)
Reason Rack Extension版の kHs ONEのサウンドデモ(1:35):
プラグイン版と内容はほぼ同一のようです。
kHs ONEの主な機能
- 2つのオシレーター(ソー/スクエア/ノイズ)
- サブオシレータ
- 2つのフィルター
- voice wave shaper
- 2つのLFO
- 3つのエンベロープ(アンプ/フィルター/モッズ)
- 8の音声ユニゾン
- 24音声ポリフォニック
- Env / LFOレガートのオン/オフ
- ポルタメント/グライド
- オンボードFX:コーラス、ディレイ、イコライザー、リミッター
Faturator:サウンドファットナー
DubstepやEDM系のあの迫力の太っといサウンドが簡単につくれるプラグインです。
KiloheartsらしいスッキリしたUIの簡単操作で、ディストーション&サチュレーションとステレオウィズス(幅)をコントロール。
- Drive
- Color
- Fuzz
- Mix
- Stereo Turbo
の5つの操作でサウンドデザインします。
詳細記事:
Disperser:簡単操作のトランジェントシェイパー
こちらも簡単操作のトランジェントシェイパー。EDM、Dubstepのみではなく、アイディア次第で様々な用途に使用可能。
下の動画は、Propellerhead Reason用のラックエクステンション版の「Disperser」の解説ですが、VSTと作りは同じなので参考になること思います。
上記のFaturator同様、EDM/Dubstepなどの太いサウンドをデザインする目的で使用しているプロデューサーが多いようです。(キックやベース・サウンドに厚みを加える。)
それ以外にも、またはキックなどの不快なクリック音を除去したり、ハイハットをきらびやかにしたりと様々な用途があります。
詳細記事:
Carve EQ: マッチEQ機能付きの31バンドEQ
Carve EQは、これまでにない「スカルプト・ツール」を備えた「31バンド」グラフィックイコライザーです。このEQを使用すると、従来EQにが古風に見えるかもしれません。
Carve EQを使用して、グループチャンネルを優しく「マッサージ」し馴染ませたり、必要な場所に全体をミックスすることにしようできます。
また、他の曲のEQプロファイルをトラックに適用できる「Match EQ機能」を搭載。 (ファクトリープリセットに一致させて使用するか、他のオーディオソースを取り込んで参照させることが可能です。
Carve EQの使い方動画(8分・自動翻訳字幕ボタン付き):
Slice EQ:シンプル&機能的なパラメトリックイコライザー
Slice EQは、直感的なレイアウトを備えた高度なパラメトリックイコライザーです。
Slice EQは、ここ数年の成功を収めたパラメトリックEQをベースに、Kilohearts独自のシンプルで使いやすいミニマリストなUIと明確な機能を加えて設計されています。
すべてのフィルタータイプで、最大96 dB /オクターブの高次フィルターを使用しています。このフィルターのおかげで様々なジャンルの巨人と戦うことができます。しかも、非常に競争力のある価格で。
Kiloheartsの核心的機能「Snapin(スナップイン)」にも対応
Carve EQとSlice EQはどちらもKilohearts Snapinフレームワークの一部として機能させることが可能です。
つまり、サポートする(VSTなどの)すべてのプラグイン形式に加えて、Snap HeapなどのSnapin Hostプラグインでモジュラーサウンドエフェクトコンポーネントとして使用することができます。
これにより、モジュレーションやさまざまなエフェクトの組み合わせに関して、まったく新しい機会を得ることができます。
Carve EQとSlice EQの詳細記事:
Snapin
Snapinとは?
Snapinは通常のVST / AUプラグインですが、kiloHeartsのSnapinのインホストプラグイン(『Phaseplant』『Snap Heap』『Multipass』)内部でモジュールとしても機能します。
- 3-Band EQ
- Bitcrush
- Chorus
- Comb Filter
- Compressor
- Delay
- Distortion
- Dynamics
- Ensemble
- Filter
- Flanger
- Formant Filter
- Frequency Shifter
- Gain
- Gate
- Haas
- Ladder Filter
- Limiter
- Nonlinear Filter
- Phase Distortion
- Phaser
- Pitch Shifter
- Resonator
- Reverb
- Reverser
- Ring Mod
- Stereo
- Tape Stop
- Trance Gate
- Transient Shaper
各Snapin用のモジュール製品は、通常の単体のエフェクトプラグインとしても使用できます。
各Snapin用のモジュール製品は、個別に購入することもバンドルで購入することもできますが、今回ブラックフライデーでセールになっているToolbox ULTIMATEには、30種類のSnapin製品全てが入っています。
KiloHearts『Toolbox ULTIMATE FX Bundle』
バンドル時の通常価格:499ドル(収録されている32製品の合計:1248ドル)
Black Friday セール特価:299.7ドル
主なセール価格の推移:
- 2020年11-12月:499ドル→299ドル(ブラックフライデーセール&年末セール)
- 2021年5月:499ドル→499ドル
*前回のブラックフライデーセール時より収録されている製品数が増えています(この1年に発売されたいくつかの製品が追加されています)。
*上記の製品を購入時に、以下の製品が無料でプレゼントされます。