PCDJでもDVSでもアナログレコードのプレイでも、簡単セットアップで自由自在に使える便利なミキサー「Traktor Kontrol Z2」を紹介します。
なんだかんだ言っても、これが一番お得なDVS機能がついたオーディオインターフェイス兼デジタルミキサーなのは間違いないでしょう。(加えて、MIDIコントロール機能もついてます。)
「現代的DJの機材選び」目次
2 「DVSとPCDJ」リアルミキサーとPCを使ったDJプレイ
3 本格的なDJプレイを望む人にお勧めしたい 「Kontrol Z2 DJ Mixer」
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今回はここ
4 MIDIコントローラーとインターナルミキサーを使ったDJプレイ
PCDJ、DVSなど全方向に隙がないミキサー「Kontrol Z2」
PCDJでもDVSでもアナログレコードのプレイでも、簡単セットアップで自由自在に使える便利なミキサー「Traktor Kontrol Z2」。
これほどの機能を備えているのに、実売価格7万円。かなりお得感の高い(デジタル)ミキサーです。
(このサイトで色々なミキサーを紹介していますが、正直に言うと)このZ2が、個人的に一番おすすめのリアルミキサー(+コントローラー機能を持つ複合機)です。
発売後約3年経ち安定した品質。
優れた操作性。
費用対効果高さ。
世界中に大勢の使用者がいるので、使用法等の情報も集めやすい。
などメリットをあげればきりがない優れたミキサーです。
コレ一台とPCがあれば即DJが可能。タンテやCDJをつなげばもっと楽しい。
Z2は、スクラッチプレイを多用するヒップホップ系DJにフィットする作り(※)になっていますが、2DeckプレイのハウスやテクノのDJでも十分満足出来る性能を備えています。
どんなジャンルにも対応するオールマイティーなミキサーです。
Kontrol Z2の利点を挙げると、、
1.オーディオインターフェイス内蔵で、USBケーブル一本でPCにそのまま繋ぐことができる。
2.オーディオインターフェイスがDVS対応なので、Z2に直にCDJやターンテーブルを接続可能。(ここが嬉しいポイント!)
3.ソフトウェアのTRAKTOR SCRATCH PRO2(完全版)が付属している。
4.スクラッチプレイに対応した精度と耐久性の高い「mini-innofader」クロスフェーダーを採用している。
5. LoopやCUEポイント、Macro FX、曲のブラウジングなどの操作が可能なコントローラーが合体している。
6. 性能、品質に対して費用効果がとても高い。
これがあれば他に何か買う必要ないんじゃなかと思わせるほど、機能盛りだくさん。(これだけの機能群を考えれば破格でしょう。)
7. オールジャンルに対応する器用さ
ハウス、EDM、テクノ、ヒップホップ、スクラッチ、なんでもイケます。
Traktor Scratch A6(約4万円)とほぼ同機能のオーディオインターフェイスが内蔵され、ソフトウェアのTraktor Scratch 2が同封されるのを考えれば、かなりのバーゲンプライスでしょう。
その内蔵オーディオインターフェイスは、もちろんDVS対応です。ゆえに、ターンテーブルやCDJを直につないで、それらを疑似的にコントローラーとして使用することが可能。
Traktor GURUのDJ ShiteeによるKontrolZ2+MASCHINEのデモンストレーション。
Kontrol Z2を使用した標準的な構成
DVS
PCDJ
もちろんZ2はリアルミキサーなので、タンテやCDJを繋げば、PCを使用しなくても使える
ただし、Z2は基本的には2チャンネルミキサー(2つの曲をつないでいくスタイルのDJミキサー)なので、
(Z2単体のみでは)4Deckミックス(4曲同時にミックスすること)用途には向かない。
Z2で3つ以上の曲を重ねたい場合は、Traktorでは上の図のようにF1を組み合わせて、2Deck+Remixdeckで複数の音源を同時にミックスするプレイがオススメです。Traktorユーザーの間で広く使われている手法です。(※)
(※)Kontrol F1でTraktorの目玉機能であるRemixdeckを操作すれば複数の音源を同時に鳴らすことが可能になる。
Remixdeckとは
Traktorのサイトでダウンロードできる音源やループ素材、ユーザーが自身でサンプリング(※)した音源などを一つの楽器のように即興で重ねていくことができる機能。
Traktorのエンジンによって各音源のテンポは同期されるので、ピッチ合わせを気にせずにライブ感覚でプレイができる。
※ Traktorのデッキ中央上部のLoop Recorderを使用すれば、ユーザー自ら音源をサンプリングしてループ音源を作成できます。結構簡単ですよ。
他の著名なミキサーとの比較
前回、紹介したA&H XONE:DB2などの名のある4チャンネルデジタルミキサーの価格帯は、約15万円から30万円ほど。
また、パイオニアの4チャンネル定番デジタルミキサー「DJM-850」が18万円ほど。
DJM-850は、曲同士のブレンディングをより自然なものに出来るハイパス&ローパス・フィルターをはじめ4種類のSOUND COLOR FXが各チャンネルに付き、オーディオインターフェイスも内蔵します。
そして、その上位機種の「DJM-900NXS」が約24万円前後。どちらも高音質、高性能な素晴らしいミキサーです。
現在は、その後継機種のDJM-900NXS2も発売されています。
一方、Kontorl Z2はどうかというと、2チャンネルながらも、DJM-850などと同様に各チャンネルに操作性の高い(ハイパス&ローパス)フィルターが付いています。
もちろん、オーディオインターフェイスの品質も申し分ない。
価格は、現在、7万円を切っています。
そのZ2に、Rimixdeck用のKontrol F1(約2万円)を追加しても、8万台後半円とかなりお得感があります。
(実は、Kontrol Z2は4Deck操作をうたっていて、ボタン切り替えでそれも可能ですが、現実的な操作を考えれば、2チャンネルミキサーとして使うべきもだと感じます。)
4チャンネルミキサーにこだわらず、(F1を加えて)Remixdeckでプレイの幅を広げるていく方法は、Traktorの使用において極めて正統なプレイの手法でしょう。
Seratoの場合は ?
もちろん、単純比較はできませんが、Seratoでまともなリアルミキサーを使ってDVSを使用したプレイをするなら(Traktorと比べると)コストは高めです。
例えば、SeratoでDVSプレイがしたい場合、DVS機能が使えるオーディオインターフェイス付きのまともなミキサーを買うとなると、、
スクラッチ、ヒップホップ系ならパイオニアのDJM-S9(約22万円)が新たな定番。
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米国Rane社のRane Sixty Twoも人気。
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ハウスやEDMで使うなら、パイオニアのDJM900NXSやその後継機のDJM-900NXS2(約27万円)が定番でしょう。多くのDJが認める素晴らしいミキサーです。
TraktorやSeratoでも、そしてもちろんパイオニアのrekordboxでも使える最強マシン。
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Searatoの場合は、オーディオインターフェイスを別買いしてミキサーは好きなものを使用した方が安上がりになりやすい。
DenonのSerato用DVS機能搭載のオーディオインターフェイスDS-1
この価格でSeratoDJのフルバージョンが付属しています。
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上記のオーディオインターフェイス(DS-1)を使えば、アナログミキサーでもデジタルミキサーでも好きなミキサーを使うことができます。
※ そして、このDS-1を使うとKontrol Z2をミキサーとしてSeratoで使うことができます。(Z2のオーディオインターフェイスはSeratoでは使用不可ですが、リアルミキサーとしては機能するということです。)
Serato DJは(特にDVSにおいては)素晴らしいシステムなのですが、Traktor Scratch搭載のZ2がかなり安くなっているので、価格面から見ると霞んでしまいます。
また、パイオニアのフラッグシップモデルである900NSXと安価なZ2を単純に同列に並べて比較するのはフェアではないかもしれません。自宅スタジオに、高価な900NXSを買う必要のある方は、中堅モデルのZ2は眼中にはないでしょうしね。
Z2は、重量は5.1 kgと結構あるのでモバイルするにはちょっとデカいし重いですが、収納可能なキャリーバックはあるようです。プレイするブースに設置スペースがあれば、持ち運んで行くことは可能です。[amazonjs asin=”B00BHIQ4H2″ locale=”JP” title=”DECKSAVER デッキセーバー ダストカバー dust cover DS-PC-KONTROLZ2 【 NI KONTROL Z2 】 ( DSPCKONTROLZ2 )”]
おなじみの「Djtechtools」のEan氏もツアー用にZ2を持ち運ぶことがあるようです。
現在、アマゾンが大手販売店の中では安いようなので、個人的にはアマゾンで購入するのが無難だと思います。
なぜなら、アマゾンでの購入の場合、不具合などがあった時、商品交換や返品が他店と比較するととても簡単ですし。
以前、初期不良の対応で某店有名楽器店でえらい目にあったので、初期不良が比較的多い音響機器に関しては、返品交換などの対応が比較的マトモなアマゾンで買うことが多くなりました。それ以外だとヨドバシのアフターサービスが素晴らしいですね。
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